埼玉大学理学部

科研費による研究成果

科研費による研究成果

科学研究費 基盤研究 (C) (一般) 「解析的手法によるメビウス・エネルギーの研究」(平成29年度-令和2年度)の助成を受けていました。最終年度の令和2年度は、科学研究費 基盤研究 (B) (一般) 「非単純閉曲線に対する幾何学流の爆発のメカニズム解明と漸近解析」(令和2年度-令和6年度)に切り替え、更に令和3年度からは 科学研究費 挑戦的研究(萌芽) 「位相幾何学における変分問題のSobolev多様体を用いた解析」(令和3年度-令和5年度)も受給し、研究を継続しています。

研究の概要

結び目のエネルギーは、与えられた結び目型内における標準形をエネルギー最小元で定めるためO'Haraにより導入され、今日ではO'Haraエネルギーと呼ばれている。その中のひとつがMöbiusエネルギーであり、Möbius変換によりエネルギーを変えない事が名前の由来である。Möbius不変性は幾何学的には美しい性質であるが、解析学的にはエネルギーのスケール不変性のために変分法の直接法が利用できないという困難さを生む。各結び目型内でのMöbiusエネルギーの最小元が存在するか否かは次の部分的解答しか得られていない。すなわち、結び目型が自明であるは素である場合には最小元が存在する事が知られているが、結び目型が合成である場合には存在・非存在が明らかになっていない。数値計算により合成結び目型には最小元は存在しないと予想 (Kusner-Sullivan予想) されているが、解明には至っていない。

本研究は、Möbiusエネルギーの諸性質を解析学の手法で解明する事を目的としている。Möbiusエネルギーを理解するために、Möbiusエネルギーそのものを解析する方法に加え、O'Haraエネルギー全般を解析し、Möbiusエネルギーの特殊性を浮き挙がらせる方法も用いる。研究期間中に得られた結果は以下の通りである。

査読付き論文

プレプリント

学会発表

研究集会講演

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