埼玉大学
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Harmonic Analysis Research Group

インキュベーション研究

調和解析研究グループ

概要

調和解析はそれ自体が非常に活動的な数学研究の一つでありながら、他の数学分野にも広くアクセスすることができる。歴史は古く約二百年前、ジョセフ・フーリエは熱伝導など重要な物理現象を数学的に解明するため探求した。彼の革新的研究成果にその軌跡を見つけることができる。この探求は、(後にフーリエ級数と呼ばれる)級数に厳格なる数学的技法を授け、その後も長きにわたり数理解析、いや、もっと広きに渡る分野の基幹的発展を促した。現代における調和解析はフーリエ解析を包含することはもちろん、その他とても広範な学術分野にその姿を現す:偏微分方程式論、幾何解析、結び目理論、力学系、スペクトル理論、フラクタル幾何学など。これら各分野との競演の中から、深遠で意義のある相互作用を創生している。このリサーチグループはいくつもの挑戦的な目標(研究課題)を追求する。その課題は実在の物理現象に対し厳密な数学的理解を与えるものを多く含む。例えばプラズマ物理、ボーズ・アインシュタイン凝縮、準結晶などが挙げられる。

調和解析研究グループ紹介PDFPDFアイコン

概要

概要

お知らせ

2024.03.05
学会・セミナー開催情報を更新しました

メンバー・
研究紹介

Neal Bez

理工学研究科 数学科 教授

私は調和解析を研究していますが、特にフーリエ制限法に関連したものを深く調べています。また分散型偏微分方程式や、(掛谷予想など)幾何学的測度論との関連分野にも関心を持って研究しています。これらの問題に対する多重線形の視点は、より広い分野間連携を開拓しました。一つの例がBrascamp-Liebの不等式で私の最近の研究課題となっています。

Neal Bez

長澤 壯之 (Takeyuki Nagasawa)

理工学研究科 数学科 教授

研究テーマは、幾何学的最適化問題、すなわち形の不安定の程度を表す量(エネルギー汎関数)を最小化する形状を調べるものです。例えば、シャボン玉(石鹸膜)は丸い形をしていますが、血液中の赤血球膜は真ん丸でなく真ん中が少し潰れた形をしています。両方とも「膜」(数学的には閉じた曲面)ですが、形が異なります。エネルギー汎関数が異なるためです。

長澤 壯之

町原 秀二 (Shuji Machihara)

理工学研究科 数学科 教授

非線形双曲型・分散型の偏微分方程式の解析を調和解析を用いて行っている。特に解の存在を保証する関数の滑らかさの必要条件や十分条件などを定めたい。その他、解の爆発現象や時間大域存在への条件などの研究も行っている。

町原 秀二

櫻井 陽平 (Yohei Sakurai)

理工学研究科 数学科 准教授

滑らかなRiemann多様体、特異点を許容する測度付き距離空間、グラフなどの離散空間といった幾何学的対象の構造について、その「曲がり方」に着目しながら、解析学の手法を用いて研究している。

櫻井 陽平

佐藤 洋平 (Yohei Sato)

理工学研究科 数学科 准教授

非線形楕円型偏微分方程式の変分構造に着目し、解の多重存在、マルチピーク解の構成、エネルギー最小解の存在や形状などの研究している。

佐藤 洋平

高橋 悠樹 (Yuki Takahashi)

理工学研究科 数学科 助教
卓越研究員事業

力学系の手法を用いて、スペクトル理論やフラクタル幾何学に自然に現れる問題を研究している。具体的には、準結晶の数理モデルや反復関数系の解析を行なっている。最近は、パラメータに依存するcocycle のリャプノフ指数の性質を調べている。

高橋 悠樹

学会・セミナー
開催情報

今後の研究集会

第41回さいたま数理解析セミナー
3月30日(土) 13:30〜17:00
大宮ソニックシティ
講演者:
西口 純矢 氏 (東北大学)
村田 美帆 氏(静岡大学)
若狭 徹 氏(九州工業大学)

過去の学会・セミナー情報

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