埼玉大学理学部

学部長挨拶・沿革

学部長挨拶

 2025年の自然科学分野のノーベル賞は、2021年の物理学賞から4年ぶりに日本人2名の受賞となりました。化学賞を受賞されたのは北川進博士で、革新的な多孔性材料である「金属有機構造体の開発」によるものでした。その均一な部屋からなる構造をもった物質は、それぞれが多種多様の化学物質を閉じ込めることができるそうで、環境保護・資源確保への応用が期待できるそうです。もう一人の坂口志文博士は、生理学・医学賞で新しい機能を持った免疫細胞「制御性T細胞の発見と機能解明」によるものでした。この細胞は、ヒトの免疫機能を抑制でき、その暴走による様々な疾患の治療につながると言われています。つまり、どちらの研究も、今後の実社会への大きな貢献を期待されてのものでした。これらの研究は、まさしく基礎研究分野の産物であり、相変わらぬ基礎研究分野の重要性を改めて示しています。

 埼玉大学理学部には、その基礎研究に関わる自然科学分野を学習・研究する5つの学科が揃っています。数学科、物理学科、基礎化学科、そして生物学分野においては分子生物学科と生体制御学科です。各学科の教育や研究の特徴についての説明は、理学部案内の各ページに書いてある通りですが、それぞれの学科の学生は、他学科の講義も含め1年で基礎的な内容を、2・3年で最新の知見を含めての詳細な内容と研究技術を学んで行きます。そして、4年では平均して一人の教員が3名の卒業研究を指導する体制が確保されています。また、副専攻として所属学科の専門以外を系統的に学習できるプログラムを履修できる仕組みも備えています。副専攻プログラムには、理学部ハイグレード理数教育プログラム(HiSEP)も用意されています。さらには、埼玉大学では2025年度より、多文化共修を強化しており、実際に大学院の理工学研究科には多くの留学生が学んでいることから、多文化共生について学ぶ機会を創ることが可能となっています。

 私たちの身の回りには、まだまだ科学で説明できないものがたくさん残っていますし、まだ見つかってさえいないものが無限に眠っています。理学部は、入学した皆さんに、自然の仕組みへの探究心を満たす場を提供したいと思っています。近頃の世の中は何かと窮屈にもなっています。その中で、学部の4年間はあっという間に過ぎるでしょう。学生の皆さんは、夢を持って、大志を抱き、よく考えながらしっかりと学んでほしいと思っています。私もこの大学で学びました。2015年にノーベル物理学賞を受賞した梶田隆章博士の卒業校でもあります。埼玉大学理学部は半世紀前の空気もそのまま残しています。無限の可能性をしっかり広げてください。私たちが導きます。

理学部長 田中 秀逸

沿革

年月 事項
1949(昭和24)年5月 埼玉大学:文理学部、教育学部の2学部をもつ大学として設置
1949(昭和24)年6月 新制国立大学発足
1953(昭和28)年5月 大学本部を教育学部構内(常盤地区)より文理学部構内(北浦和地区)に移転
1965(昭和40)年4月 文理学部を改組。
教養学部(教養学科)、経済学部(経済学科、経営学科)及び理工学部(数学科、物理学科、化学科、生化学科、機械工学科、電気工学科、応用化学科、建設基礎工学科)設置。
1967(昭和42)年3月 大学事務局・学生部が新管理棟(大久保地区)移転
1969(昭和44)年4月 理学専攻科(数学専攻・物理学専攻・化学専攻・生化学専攻)設置
1972(昭和47)年3月 文理学部廃止
1976(昭和51)年5月 理工学部を改組、理学部、工学部設置
1977(昭和52)年4月 理学部に生体制御学科設置
1978(昭和53)年4月 大学院に理学研究科設置、理学専攻科廃止
1980(昭和55)年4月 分析センタ-設置
1981(昭和56)年4月 理学研究科に生体制御学専攻設置
1984(昭和59)年3月 理工学部廃止
1989(平成元)年4月 大学院理工学研究科(博士前期課程、博士後期課程)設置
1991(平成3)年3月 理学研究科廃止
1995(平成7)年4月 理学部が数学科、物理学科、基礎化学科、分子生物学科及び生体制御学科に改組
1999(平成11)年4月 理工学研究科化学専攻、生化学専攻、電気電子工学専攻及び情報工学専攻が基礎化学専攻、分子生物学専攻、電気電子システム工学専攻及び情報システム工学専攻に名称変更
2003(平成15)年4月 総合科学分析支援センター設置(分析センター、アイソトープ共同利用施設と理学部動物実験室を統合)
2006(平成18)年4月 大学院理工学研究科改組重点化。
理工学研究科を教育組織(理工学研究科・教育部)と教員組織(理工学研究科・研究部)とに分離。
博士前期課程・6専攻(13コース)、博士後期課程・理工学専攻(6コース)を設置。
2012(平成24)年4月 研究部門において「連携先端研究部門」を「連携先端・重点研究部門」に変更
2014(平成26)年1月 文部科学省「2013(平成25)年度国立大学改革強化推進事業」に本学の取組「学部の枠を越えた再編・連携による大学改革~ミッションの再定義に基づく研究力と人材育成の強化~」が採択
2014(平成26)年4月 戦略的研究部門(グリーン・環境領域、ライフ・ナノバイオ領域、感性認知支援領域)新設
2022(令和4)年4月  6専攻13コースを、5専攻10プログラム学科(生命科学専攻/分子生物学プログラム、生体制御学プログラム、物質科学専攻/物理学プログラム、基礎化学プログラム、応用化学プログラム、数理電子情報専攻/数学プログラム、電気電子物理工学プログラム、情報工学プログラム、機械科学専攻/機械科学プログラム、環境社会基盤専攻/環境社会基盤国際プログラム)へ改組。加えて、地球環境における科学技術の応用と融合プログラムを設置

理学部TOPIX

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