Q 大学職員として実際に働いてみて、働く前に想像していたこととの違いやギャップを感じた経験はありますか?
また、それはどのようなことですか?
・大学職員というと一般に学生窓口が想像されるが、学生と接する以外の業務が幅広くある。
・大学職員は言われた又は課された仕事を淡々とこなす仕事かと思っていたが、企画力が求められる場面もあって、その点は意外に感じた。
・“事務職員”ということだったのでほとんどデスクワークなのかと想像していましたが、準備のために学部の棟を動き回ったり、重い物を運ん
だりと、あちこちを動く機会が多いことが働き始めた当初は驚きました。
・「大学事務」というと窓口での学生対応というイメージが強かったですが、それは学部支援室業務のほんの一部でした。教育実習のために教
育委員会や実習校と打合せをしたり、入学試験の準備を何年も前から進めてきたり、大学のルール作りのために県庁の職員と打合せをした
り、大学生の時には見えなかった「大学事務」の側面がとても多くて驚きました。
・業務内容が想像していたより多岐に渡ることに驚きました。
・想像以上に職員同士の仲が良く、仕事の垣根を越えてプライベートでスポーツを楽しんだり飲みに行ったりする機会も多かった。仕事でも、
分からないことがあると親身になって教えてくれる人が多い印象。人間関係に恵まれた職場だと思う。
・民間企業から転職したため、文部科学省への提出物が多いことに驚きました。また、事務局の仕事でも思っていたより外国語に触れる機会が
多くて面白いです。
・他部署や同部署内での職員同士の距離の近さに驚いた。教員についても、学生・教員間と同じかそれ以上に接する機会が数多くある。また、
事務職員は学生の目に見えないところでたくさんの業務をこなしている。
Q 埼玉大学で働き始めてから、これまでで最も印象に残っている 又は 最もやりがいのあった仕事について教えてください
・学生と接する部署では、大学1年生と4年生の違いを大きく感じます。大学に入学したての大学1年生と、社会人として巣立っていく大学4年
生とを見ると、4年間の学びは大きいのだなと改めて思います。卒業式を迎えた4年生には心から「おめでとう!」の気持ちになり、大学職員
として学生の4年間を支えているのだなと強く認識できます。
・内容:研究科改組。15~20年に一度と言われている、研究科の組織そのものを改編する作業。科目を一から見直し、教員及び関係部署と連
絡をとりつつ、大きなデータを管理した。
理由:自身の業務が今後10年以上に渡って教務関係の基盤となるため、責任を感じつつ作業をしたため。また年度末の繁忙期において改組関
連業務を乗り越えたことにより、大きく成長できたと感じているため。
・着任当初はまったくわからなかった教務システムを管理・運用できるようになったことに、やりがいを感じています。先輩にしつこく質問を
したり、メモをしたりと積み重ねたことが形になって、今があると感じています。
・入試業務。特に共通テスト等は大学職員でないと経験できない業務のため。所属部署だけでなく、大学全体の教職員や学生にも協力いただく
業務であり、業務に関する知識が少ない方も含め、全体を見通した指示力・管理力が身についたと思っています。
・国際学生寮の建設を担当したことです。限られたリソースの中でいかにより良いものを作るか、現場や日本人学生・留学生の声を聞きながら
上層部・関係教職員・業者と打ち合わせを重ね、仕様を考えました。当時は残業も多く忙しい日々でしたが、自らも含め様々な立場の関係者
が意見を出し合い一つの形を作っていくことは非常にやりがいがありました。
・永年勤続者への表彰式関係の準備・運営をした際に、入社して1ヶ月も経たないうちに学長や役員と接することとなり、とても緊張していた
のを覚えている。学長から「君が笑ってくれないとこっちが緊張しちゃうよ」といわれたのが印象的だった。
・印象に残っている仕事は契約業務です。大学に必要なシステムを導入する契約を担当したときに、約1,000万円という取り扱う金額の大きさ
と、数ヶ月に及ぶ業務だったので大きな責任感とそれをやり遂げた達成感が印象に残っています。
・R2年度、コロナ禍の影響により市民向けの公開講座をWeb開催に変更する業務に携わり、これまでにノウハウのないことであったが、上司
やほかの係の方々と協力することで無事開催することができ、大きな達成感を感じることができた。
・新型コロナウイルスワクチンの職域接種担当チームに加わり、予約システムの調整や学生アルバイトへの対応を主とした当日の会場運営等を
行った。少人数のチームであったため、自分の意見を積極的に伝える機会が多くあり、貴重な経験をすることができたと感じた。
・【どのような仕事か】
文部科学省から工学系教育に関する補助金が交付され、本学が拠点校(監事校)に選ばれた。拠点校の業務として、採択校間の連絡調整を図
り、事業の成果をとりまとめ、発信することが求められた。
自身の直接の担当業務として、採択された大学(本学の他に2国立大学、1私立大学)による連絡会議の調整と実施を行ったことに加え、ポ
ータルサイトの管理運営、年度末にシンポジウムの企画立案と実施を、関係部署(ポータルサイトは広報渉外室、シンポジウムの実施は総
務課)と協力して行った。シンポジウムに際しては、印刷し配布した冊子の構成案の作成も行った。
【なぜ印象に残っているか】
自大学の関係者だけでなく、他大学の理事・副学長の先生、関係する先生方、事務職員と協働して仕事をする経験を得られたため。
大学職員の仕事は一定程度マニュアル化された仕事も多い中で、この仕事は一からやり方を考え、提案し、了承を得ながら進めて行く場面も
多い仕事であったため。
Q 働く中で、目標としていることや、日頃から心がけていることがあれば教えてください
・同僚とのコミュニケーションをなるべく多く取り、同僚たちの人となりを掴もうと心掛けています。そういった行動が、仕事を一人で抱え込
まないこと、係単位や課単位でともに働いていくことにつながり、職場に好影響をもたらすと考えており、異動になった直後や、同僚が新た
に着任した際には特に重きを置いて行動しています。
・相手へ伝わりやすいよう話す順序や言葉を選ぶように心がけています。
・定時までに極力仕事を終わらせる。やむを得ない場合は残業するが、だらだら残業しない。
・現職もしくは埼玉大学職員として足りない(知識、考え方)と思う部分があれば放置せず、なんとか補うよう行動を心がけています。
・不明点を他人に質問する場合に丸腰で伺わないように、必ず自身の考えを持つように気を付けている。
・日頃から心掛けていることは業務上の疑問を持つことです。入職したての私は担当業務を遂行する上で、まずは過去どのように行われていた
のかを把握し、なんとなく前例踏襲をしていました。しかし仕事ができるなあと思う先輩の働き方を観察していると「なぜこうするのか、こ
の根拠はなにか」ということを理解した上で仕事に向かわれていることに気付きました。私もそこからは業務上の疑問を持つことを意識し、
仕事は慣れるものではなく理解するものだという認識を持って働いています。
・規則通りに粛々と物事を進めることはもちろん大事ですが、杓子定規な対応ばかりで無く、なるべく相手方に寄り添える血の通った対応をす
るよう心がけています。
・日々の業務の中で、めんどうくさいと感じる業務に直面したとき、どうにか楽にできないか、効率化できないかを考え実行するよう心がけて
います。ただし、単純にその時の自分だけが楽になる方法ではなく、他部署の職員や、来年以降も手間が減らせるのであれば、最初の苦労を
惜しまず、大学全体で見た業務の総量が減らせるような方法を考えることが大切だと考えています。
・日頃から心がけていることは2点あります。まず、学生であっても上から目線で話したりせず、きちんと説明し、誠実に対応することです。
次にどうしても長く勤めていると視野が狭くなったり、思考が偏ったりしがちですが、幅広くいろんな意見に耳を傾けた上で、自分の意見を
言うようにしています。
・細やかな報連相
常に余裕を持てるように、優先順位を踏まえたスケジュール管理をすること
明るい挨拶・笑顔・仕事を楽しもうとする気持ち
有事の時こそ冷静な対応
学生第一を軸として持つこと
実際できているかといえば、まだまだ修行中ですが、心がけています!
Q 埼玉大学で働くことを通じて、「自分のここが成長した」と思う点や、身に付いた知識・スキル等があれば教えてください。
・他部署の職員、学生、保護者、教員、企業といった様々な立場や考えの人とやり取りを行い、時には双方の意見を聞き問題解決の方法を考え
るため、折衝、調整能力が成長したと思っています。
・コミュニケーション能力が成長したと思います。学部支援室業務では年齢の近い学生から、実習校の校長先生や教育委員会の長といった目上
の方まで色んな立場の方と接するため、それぞれの場面で話し方を工夫できるようになりました。例えば、学生相手なら要件が伝わるように
簡潔に話す、校長先生相手には敬語でゆっくり話す等です。
・物事をどのように説明すれば人に分かりやすく伝わるか、という要領が養われました。
・ストレス耐性、法令知識
・担当業務の関係で税金や社会保険について以前よりも詳しくなりました。いわゆる大学らしい仕事ではないですが業務を通して社会の制度を
理解できるのはとてもよい機会だと思います。
・学生ではなく、業務として大学に向き合う姿勢。規則等を遵守し、事務的業務をこなす基本的な知識。
・国際関係の部署にいた際、日常的に英語を使ったので英語のアウトプットに慣れたと感じています。
・パソコンスキルは入職当時と比べると上がったと思います。詳しい先輩方がたくさんいらっしゃるので、随時技を盗んでいます。
・会計業務に関する知識は多少身についたかなと思っています。
・課題解決能力(職場での実践的な部分)
・わからないことがあれば、常に調べるということ。
・仕事と趣味の両方を大切にする意識が高まりました。転職前は、仕事のことを四六時中考えていました。いい意味で、人間らしくなったと思
います。
Q 埼玉大学の事務職員の仕事のうち、「この部署の仕事は面白い」「あの部署の仕事が面白そうだ」という仕事があれば、
理由も含めて教えてください。
・学部支援室の仕事はとてもやりがいがあります。学生の入学から卒業まで寄り添うことになりますので学生に愛着が湧きます。入学した頃か
ら手を焼いていた学生が卒業すると寂しい気持ちになりますし、卒業式の日に「お世話になりました!」と言われるととても嬉しいです。
・学務系:実際に経験しましたが、やはり毎日が刺激的でした。イレギュラー対応も多く、前例のみにとらわれない判断を要されることもまた
やりがいがありました。
・教育学部支援室の「教育実習」や「教員免許」に関する業務は大学ならではだと思います。
・大学内のデータを収集し、分析する仕事(学長室)
・広報渉外室(大学の魅力や教職員の活躍を見つけて学内外に発信する仕事は楽しそうだと思いました。広報に取り上げることで対外的なPR
になるとともに、教員や学生にとっては励みになると思うので、広報の頑張りで大学の活性化の好循環を生み出せるのではないかと思いまし
た。)
・経理課の最初の印象は「お金を扱う難しい部署」という苦手意識があったが、実際に働いてみると、教員や学生から感謝される機会も多く、
大型の調達契約を無事に結べた時の達成感にやりがいを感じる。
・研究協力部の業務は、教員の研究支援という正に大学ならではの業務のため、面白そうだと思っています。
・入試課:入試広報は結構幅が広く、アイデア次第でやりたいことをできます。受験生と直接接することも多いあるため、「あ、このアピール
は効いているな」とダイレクトに反応を伺うことができます。地域毎に受験生の傾向を分析するのも面白いです。
・学生支援課の就職支援担当係は学生との関わりや企画のチャンスが多く、面白そうだなと思います。
・国際室における留学生関係業務です。留学生のトラブルも多々ありましたが、国際情勢を肌で感じ、専門的な知識を学びながら、留学生のた
めに様々な業務を進めていくことは、大変でありながらもやりがいがあり面白いものでした。
・教育企画課電算担当。常にたくさんの部署・人と関わる必要があり、また、データベース管理やサーバ管理なども必要で、より深いIT関連知
識を習得できると思うため。
Q 職場で、身近に尊敬している人や仕事ができると思う人はいますか?
Q 「はい」と選んだ方はどのような点でそう感じられるか教えてください
・セクショナリズムに囚われず当事者意識を強く持ち、自らの労力を惜しまず、学生や教員などの関係者にとって何が本当に良いことなのかを
考え行動している点
・相談すると自分にはない広い視点から的確なコメントや指示がもらえるため。目の前の仕事だけでなく、大学の将来の話ができるため。
・批判を恐れず、新たな事柄に取り組む姿勢。
・女性の管理職の方がバリバリ仕事されていて、憧れます。また、質問した際に、自分のことのように考えてくださる先輩を尊敬しています。
・業務上必要な知識に加え、業務と直接関わらないような知識も取り入れようと常に努力し、得た知識を活かし業務を円滑かつ正確に進めてい
る点。
・人の立場に立ってやわらかい言葉選びができる人がいます。その人とがいると空気が和み、一緒に仕事をするのが楽しいです。
・テキパキと動き、周りの方々のことも気遣って日々手助けしている点。
・日々幅広く様々なことを学ばれており、その積み重ねに裏打ちされた優れた発想や企画立案ができる点。
・部下への業務管理や指示が明確でわかりやすいところ。
・上手に周りとバランスと取りながら仕事を円滑に進めていく点。
・前例踏襲ではなく常に改善することを考えている点。
・自分がどういった大学職員になりたいかというキャリア形成を意識しながら働いている点。