理工系学生のための夏季COIL+海外短期研修(豪州・ディーキン大学):気候変動に「研究・実験・設計」で挑む国際協働PBLを実施
2026/10/8
2026年9月、理工系学生を対象とした授業科目「AL2(COIL+海外短期研修)」(国際本部 越智貴子准教授担当)として、オーストラリア・ディーキン大学(Deakin University)において国際協働PBLを実施しました。
本研修は、2026年3月にタイ・カセサート大学で実施したプログラムに続く第2弾で、共通テーマは「気候変動」。今回はオーストラリアの地域・研究環境を活かし、都市型洪水、食品ロス、ソーラーカーを題材に、オンライン国際共修(COIL)と海外研修を組み合わせた課題解決型学習に取り組みました。

▲課題グループC「Solar Car Innovation」:DUSTの施設で、高効率なソーラー・フォーミュラカーの
設計・開発について学ぶ学生たち
渡航前には、埼玉大学大学院理工学研究科の留学生TAも参加し、英語による事前授業を実施しました。現地では、ディーキン大学の教員・学生とともに、フィールド調査、実験、データ分析、設計などに取り組み、各テーマの課題解決を進めました。
学生が取り組んだ主なテーマは次のとおりです。
• 鉄道の盛土で洪水は変わるのか?
ディーキン大学ジーロングキャンパスをフィールドに、鉄道盛土が表面水の流れや浸水に与える影響をTAG-FLOWモデルで解析。研究成果は2026年12月に韓国で開催されるAPRU Multi-Hazards Symposiumでの発表につながっています。
• ぶどうを長持ちさせるには?
微生物の観察や水分活性の測定、真空包装・ガス置換包装等の実験を通じて、食品ロスを減らす保存・包装方法を検討しました。
• もっと軽く、もっと遠くへ!
ソーラーカーを題材に、複合材料や軽量構造、空気抵抗などについて学び、3Dプリンタを使った部品製作にも取り組みながら、エネルギー効率の高い車両を考えました。


▲課題グループB「食品ロス」:ぶどうの微生物観察や水分活性の測定などの実験を通じて、
食品を長持ちさせる保存・包装方法を比較


▲課題グループC「Solar Car Innovation」:DUSTのドライビングシミュレーターで車両走行を体験。
制御システムの実験に挑戦!……でも失敗?


▲ディーキン大学の先端研究施設を訪問。High Voltage Labでの迫力ある放電実験や、最先端の金属加工設備を見学
研修期間中は、PBLに関連した専門科目の授業聴講や研究施設の訪問も行いました。また、約2週間のホームステイも研修の大切な学びの場となりました。ホストファミリーとの食事や日々の会話を通じて、オーストラリアの暮らしや価値観にも触れました。


▲ホストファミリーとお出かけや、一緒に日本食づくりにも挑戦!
今回のディーキン大学研修では、渡航前に基礎知識をしっかりと身につけた上で、現地でしかできないフィールド調査、実験、設計、研究者との協働を重視しました。気候変動という共通テーマについて、教室で学んだ知識を実際のデータや地域の課題に適用し、「洪水リスクを分析する」、「食品ロス削減につながる保存方法を検討する」、「より効率的な車両設計に挑戦する」など、科学技術を通じて気候変動への対応を考える国際協働PBLに取り組みました。


▲留学生TAとの事前学習から、Deakin学生との現地交流へ。学ぶ・挑戦する・つながる―教室を
越えて広がる国際共修の場となりました。
第3弾は再びタイ・バンコクへ舞台を移し、ディーキン大学研修での学びや課題の一部を引き継ぎながら、大都市バンコクの都市課題と気候変動に挑みます。
‣理工系学生のためのCOIL+海外短期研修(タイ・カセサート大学):気候変動と都市課題に挑むブレンド型の国際共修PBLを実施
‣越智 貴子(国際本部)|埼玉大学 研究者総覧
