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2025/12/11

英語での討議により国際的な社会課題に向き合う

日本英語模擬国連大会で本学経済学部生が「Positive Impact Award」を受賞!

Profile

(左から)

齋藤伊舞呂さん
経済学部1年(群馬県立前橋高等学校出身)

江田朋花さん
経済学部1年(東京都市大学塩尻高等学校出身)

五十嵐美緒さん
経済学部1年(鹿児島県立大島高等学校出身)

宮本奉昇さん
経済学部1年(広島県福山市立福山高等学校出身)

本学経済学部では、国際社会で活躍できる人材を育成するため、国際的な視野と実践的な英語力を養う「グローバルタレントプログラム(GTP)」を展開しています。2025年7月、このプログラムに参加する1、2年生、計20名が大阪府の近畿大学で開催された「Japan English Model United Nations(JEMUN:日本英語模擬国連大会)」で「Positive Impact Award(ポジティブインパクト賞)」を受賞しました。今回は、実際に大会に参加した4名の学生に、JEMUNを通して得た経験や気づきを語ってもらいました。

担当国の代表として国際的な課題の解決策を検討

――まず、日本英語模擬国連大会(JEMUN)とはどのような大会なのか教えてください。

五十嵐さん JEMUNは、国連を模した場で国際的な課題について、英語で議論する教育プログラムです。参加者は担当する国の代表として会議に参加し、グローバルな課題に対する解決策を検討。各国の立場から発言や交渉を進め、最終的には、提言を委員会の決議案としてまとめます。

江田さん 今年は、7月19~21日の3日間、近畿大学で開催されました。日本人学生のほか、海外からの留学生も含め、400名以上が参加しました。参加したのは、私たちが所属するGTPの課題の1つに、JEMUNへの参加があったからです。

――GTPとはどのようなプログラムなのでしょうか。

齋藤さん GTPは、国際的な課題の解決に貢献できる人材を育てることを目的とした、埼玉大学経済学部独自の教育プログラムです。日本語の授業だけでなく、英語で行われる専門科目も多く、海外留学やオンライン語学研修、JEMUNへの参加など、実践的な学びの機会が充実しています。

――その中で、なぜJEMUNへの参加を選んだのですか。

齋藤さん 過去にJEMUNに参加した先輩から「とてもよい経験になる」とすすめられたのがきっかけです。英語力も含め、自分のスキルを試してみたいと思い、参加を決めました。

討議の場では積極的に発言

――JEMUNは、どのように進むのでしょうか。

江田さん JEMUNでは「危機対応とレジリエンス」や「21世紀の健康を支える革新」などの大きなテーマが設定されていて、そのテーマの中でさらに細かく分かれた4つの議題が設定されています。初日と2日目は、そのうちの1つの議題について、6、7人ほどに分かれたグループごとに議論し、3日目には、各グループがまとめた提言を全体討議。大会の決議としてまとめあげていくのです。なお、私は「デジタル革新が導く新しい教育の時代」という大テーマの中の「生涯学習」を議題としたグループで、コスタリカ代表として参加しました。

――議論の中で工夫したことや意識したことはありますか。

宮本さん 僕はイエメン代表として「都市農業」を議題とするグループに参加しましたが、議論では、周囲の意見をよく聞いて、流れをつかむことを意識しました。発言するタイミングを誤ると、自分の意見を伝えにくくなると感じたからです。

齋藤さん プログラムの初日には、事前に担当国について調べた内容を、グループメンバーに発表する機会がありました。その際は、できるだけ客観的なデータを使って現状や課題をわかりやすく説明するよう心がけました。

五十嵐さん 参加学生には、留学生など英語力の高いメンバーが多く、最初は発言にためらいがありました。しかし、話さなければ議論は進みません。そこで、つたない英語でも積極的に発言することを大切にしました。
また、担当する国によって立場や課題が異なるため、意見がぶつかることも多かったのですが、お互いの考えをよく聞いて話し合い、みんなが納得できる結論を目指しました。

埼玉大学が「ポジティブインパクト賞」を受賞!

――今回、埼玉大学が「ポジティブインパクト賞」を受賞しましたね。

五十嵐さん はい。この賞は、決議案の作成活動において、他の大学に前向きな影響を与えた大学に贈られるものです。受賞の知らせを聞いたときは本当に嬉しかったです。

齋藤さん 実は、賞があることを知らなかったので驚きました。今年の5月ごろから担当国について調べるなど、準備を進めてきましたが、その努力が報われた気がしました。

――JEMUNに参加した感想を聞かせてください。

宮本さん 準備は大変でしたが、英語で数多くの人とコミュニケーションをとることができて、とても楽しかったです。3日間だったので英語力が飛躍的に向上したということはありませんが、「英語を学ぶ意欲」は大いに高まりました。他の参加学生が流暢に英語を話す姿を見て、自分もああなりたいと思ったのです。また、チームで1つの決議案をまとめあげたときの達成感も忘れられませんね。

齋藤さん 普段あまり意識しない社会課題について深く考えるきっかけになり、知識や考えを広げることができました。また、普段の講義では、話すといっても長くても10分程度なので、長時間英語で議論したのは、貴重な経験だったと思います。

江田さん 国ごとの事情を踏まえて意見をまとめる難しさを実感しました。今後は、知識や洞察力をさらに深め、経済学を通して発展途上国の課題に取り組んでいきたいと考えていますが、今回の経験は大きな学びになったと考えています。

五十嵐さん 多様な価値観に触れる中で「自分の軸」を見つめ直すきっかけになりました。高校時代から抱いてきた「将来、国際協力の仕事に携わりたい」という思いがさらに強まりました。なお、GTPでは、世界の経済や政治の動きを英語で学ぶ授業もあり、国際貿易や関税など、普段なじみのない専門用語に触れる機会も多くあります。その経験が、JEMUNでの議論や文書作成にとても役立ったのはいうまでもありません。

――GTP、そしてJEMUNへの参加は、英語力はもちろん、グローバルへの視野を広げる貴重な機会になったということですね。今回、JEMUNに参加して得た学びと自信が、皆さんの将来につながることを期待しています。今日はありがとうございました。

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