2021/09/17
ライブラリー・アシスタントが 図書館利用からレポート作成まで 学修上の困りごとを学生目線で支援!
コロナ禍に活動したライブラリーアシスタントの経験で得たものは?
2021/09/17
コロナ禍に活動したライブラリーアシスタントの経験で得たものは?
大学院人文社会科学研究科 修士2年
(埼玉大学教養学部卒業。埼玉県立秩父高等学校出身)
埼玉大学図書館の2階には、書籍や資料の探し方や館内のパソコンやプリンターの使い方がわからない際に、気軽に相談できるサポートデスクが設けられています。このサポートデスクでサポート業務にあたる「ライブラリー・アシスタント(LA)」と呼ばれる大学院生に活動内容について話を聞きました。
サポートデスクでは、授業期間の平日10時40分から16時10分の間に「書籍や資料の探し方がわからない」「館内のパソコンやプリンターをうまく使えない」等々――図書館の利用に関する様々な相談を受け付けています。そして、そのような相談に対応するのが、私たちLAの主な仕事です。LAは、原則、埼玉大学の現役大学院生が務めますが、利用者と同じ学生目線でサポートできるのが最大の特徴。私自身、学部生時代には、LAの先輩方には何度も助けてもらった思い出があります。
さて、私たちの仕事は、単なる図書館の利用支援だけにとどまりません。論文やレポートを書く際のアドバイスなどの「学修支援」も行います。
論文やレポートの執筆に必要な資料の探し方はもちろん、論文にふさわしい文章の書き方のレクチャー、英文ネイティブチェック担当者による英文のチェック、海外からの留学生が執筆した論文の日本語の校閲などにも対応するのです。
現在、合計9名いるLAの専攻分野はそれぞれ異なります。そのため、自分の研究内容に近い研究をしているLAがいる時間を狙って相談に訪れる学生も多いですね。
その他、図書館やLAのことを、より学生の皆さんに知ってもらう活動にも力をいれています。例えば、手作りポップを使って、私たちがおすすめする書籍を紹介するスペースを大学構内にある大学生協の書籍販売コーナーに設けてもらったり、SNSで情報を発信したり、という具合です。
高校生の頃にオープンキャンパスで見学した際に、照明や書棚の構造が近未来的な書庫の雰囲気に魅了されて以来、大学図書館は自分にとってお気に入りの場所でした。
LAに応募したのは、大学生時代にお世話になった先輩LAに誘われたことが直接のきっかけでしたが、大好きな図書館の業務に携われることは、とても魅力的に感じたのを覚えています。
LAを始めて1年半ほどになりますが、この仕事に携わって様々なスキルを身につけることができました。
第一にコミュニケーション能力――特に的確に人に物事を伝えるスキルが身についたと思います。例えば、学生に何かアドバイスするにしても、断片的な情報を提供するだけでは、意図することをうまく伝えることはできません。やはり、伝えたいことをきちんと伝えるには、情報を整理して体系立てて説明することが必要不可欠。そのようなことを意識して業務に臨むことで、情報伝達スキルが身についたと思います。
また、日ごろからSNSでの情報発信や論文のチェックに携わったことで文章力が向上したのは間違いありません。
サポートデスクのモットーは「図書館利用者にとって、安心して頼れる場所であること」です。そのため、LAは、「一期一会」の気持ちで、一つひとつの相談を丁寧にフォローすることを心がけています。
私がLAとして活動してきた期間は、新型コロナウイルス感染拡大の影響でイレギュラーなことが多かったと思います。しかし、そんな中でも相手の立場や目線に立ってアドバイスやサポートを行うことの大切さを実感することはできました。今後、社会に出ても、そのことを忘れずに日々の仕事に生かしていきたいと考えています。
コロナ禍の影響で、2021年度もオープンキャンパスなどで直接図書館を見学してもらうのは難しい状況ですが、図書館のウエブサイトでは、館内を紹介するマンガなどが公開されています(http://www.lib.saitama-u.ac.jp/?page_id=8209)。受験生の皆さんにはそのようなコンテンツを見ていただいて、埼玉大学図書館の魅力を少しでも感じてもらいたいですね。