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研究トピックス一覧

未来を分かつ転換点を捉える数学基盤を確立 いつ、どこで介入すべきかの手がかりに(大学院理工学研究科 横山知郎教授)

2026/5/29

プレスリリース全文はこちらからご覧ください。

概要

京都大学高等研究院ヒト生物学高等研究拠点の井元佑介特定准教授および埼玉大学大学院理工学研究科の横山知郎教授(マクマスター大学visiting professor、フィールズ研究所visiting scholar) の研究グループは、時間とともに変化するデータの中から、将来の結果が変わりやすい「転換点」を見つける新しい数学基盤を確立しました。

気象のような複雑な現象では、わずかな違いが将来の大きな変化につながることがあります。しかし、観測データやシミュレーションから、そのような転換点を見つけることは容易ではありませんでした。

本研究では、時間発展するデータを力学系として捉え、将来の振る舞いが変わりやすい状態を転換点として抽出する理論的枠組みを構築しました。これにより、少しの変化がその後の経路を大きく変える場所を明らかにできるようになりました。

この成果は、将来的に気象制御を考える上で、いつ介入すれば将来に大きな影響を与えられるか、また望ましい結果へ導くにはどの程度の影響が必要かを検討する手がかりとなる可能性があります。特に、台風・豪雨・熱波などの極端気象に対する理論的な評価基盤として役立つことが期待されます。

本研究成果は、2026年5月28日9時(米国東部時間)に、AIP Publishing が発行する国際学術雑誌 Chaos: An Interdisciplinary Journal of Nonlinear Science に掲載されました。

なお、本論文は、当該分野を代表する注目論文として編集者が選定する Featured Articles に選出されています。また、本論文は、AIP 誌全体から注目すべき成果を紹介・解説する広報メディア Scilight にも取り上げられます。

本研究のイメージ図。手前は現在の状態、赤と青の渦は将来分岐しうる異なる状態、中央はその分岐を左右する転換点を表している。本研究では、時系列データから未来を左右する転換点を見いだすための数学基盤を確立した。本イラスト作成にはChatGPT 5.5を使用した(作成者:井元佑介)。

論文情報

掲載誌 Chaos: An Interdisciplinary Journal of Nonlinear Science
論文名 Filtrations Indexed by Attracting Levels and their Applications(吸引レベルに基づくフィルトレーションとその応用)
著者 Yusuke Imoto and Tomoo Yokoyama
DOI 10.1063/5.0305367
URL https://doi.org/10.1063/5.0305367
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