大学院生が国立天文台ハワイインターン「すばる望遠鏡/PFSを用いた研究」に参加
2026/3/31

埼玉大学大学院理工学研究科の大学院生髙山颯太さんが、日本国内の光学・赤外線天文学の大学間連携事業である「OISTER」の国立天文台ハワイ観測所短期滞在実習(ハワイインターン)に参加しました。
「OISTER」は、光学・赤外線天文学分野の大学間連携事業で、埼玉大学を含む9つの大学と自然科学研究機構・国立天文台が参加しており、各大学が運用する光赤外線望遠鏡と観測装置を連携させて、特にマルチメッセンジャー天文学の研究を推進しています。
また、参加機関同士で大学院生の実習を受け入れるなど、教育面でも連携を図り、教育プログラム拠点の創設を目指す事業です。
「OISTER」は、主に国内の天文台をネットワーク化した研究と新しい教育拠点の形成に注力してきたため、これまで海外に設置されているすばる望遠鏡との直接的な連携はありませんでした。しかし、日本国内の若手研究者育成を目的として、国立天文台ハワイ観測所と「OISTER」が協力したプログラム「ハワイインターン」が昨年(2024年)度に初めて実現し、2025年度は2度目の機会となりました。
埼玉大学大学院理工学研究科博士前期課程1年の髙山颯太さんは、3週間強、アメリカ・ハワイ島ヒロにあるハワイ観測所山麓施設に滞在し、最先端の研究やハワイの多彩な自然を体験的に学びました。
髙山さんは、すばる望遠鏡の超広視野多天体分光器“ʻŌnohiʻula PFS”のスペクトル評価をテーマに、観測した星の分光型を恒星モデルと比較して推定する解析プログラムの開発に取り組みました。滞在中にはマウナケア山頂にあるすばる望遠鏡と観測装置の見学や観測にも積極的に参加し、昼間・夜間の運用についても学んでいました。また、実習の最後にはハワイ観測所の研究系職員の前で実習の成果発表も行ないました。
滞在を終えた髙山さんは「すばる望遠鏡/PFSの観測や解析を現地で学べたことは何事にも代えがたい貴重な経験となりました。また、すばる望遠鏡の運用が多くの方に支えられていることを肌で感じ、観測データの重みを改めて実感しました。観測所の皆様の研究に対する取り組み方や姿勢を、今後のロールモデルとし、この実習で得た知識や技術を自身の研究に活かしたいと思います」と話し、実習での学びが充実していたことが伺えます。
国立天文台ハワイ観測所の森谷友由希准教授ほか多くの関係者の皆様のご尽力により、昨年度に引き続き今年度も実習を無事に終えられました。これからも様々な形で、国立天文台とOISTER、そして両者と深く関係する埼玉大学は協力を続け、若手の支援をするとともに、すばる望遠鏡を、そして日本の天文学を、活気づけていくよう一歩ずつ歩んでいきます。

(左が髙山さん、右が埼玉大学の大朝准教授)
