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「幸せの国」ブータン王国の開発政策におけるGNH(国民総幸福)とは-お茶の水女子大学平山講師をお招きした講義を開催

2026/1/14

「幸せの国」、「世界一幸福な国」といったイメージの強いブータン王国。ヒマラヤ山脈東部に位置する内陸国である同国は、九州ほどの国土に約70万人が住み、中国とインドという大国に挟まれています。国としての規模は小さいながら、同国が掲げるGNH(国民総幸福)(注)の理念・哲学は、経済成長を主眼とする従来の開発政策の考え方とは一線を画すものとして、これまで開発協力、開発援助の世界で注目を集めてきました。

1月13日(火)、「開発と援助の潮流」(研究機構研究推進室 小中鉄雄教授)においては、お茶の水女子大学グローバル協力センター講師で、日本ブータン研究所代表でもある平山雄大氏をお迎えし、ブータンの概観、GNH提唱の経緯・内容、さらには最近の日本の同国への協力事例、につき豊富な映像とともに講義頂きました。
この中で、GNHが実は当時の経済統計不備の中で逆転の発想、苦肉の策として出てきた理念であること、またブータンは「世界一幸福な国」ではなく、「「世界一幸福な国」になることを目指して奮闘している国」であるといった、一般には知られざる一面について説明がありました。
それでも、GNHを国家目標として憲法上も明記したことは、ナショナル・アイデンティティの確立や安全保障政策とのリンクの観点を含め、特筆すべき国家ブランディング戦略であったとのことです。
その他、ブータンも近代化により格差拡大、人材流出等の課題が出てきていること、また近年ではビットコインのマイニング活発化や、ゲレフ・マインドフルネス・シティという特区構想が検討されている等、最新の情報についてもご紹介頂きました。
受講生にとっては、ポストSDGs、Beyond GDPを視野に入れたwell-being(ウェルビーイング:幸福度・満足度)との関係性を含め、新時代の開発政策を模索する上で重要な示唆を得られたものと考えます。

(注)GNH(Gross National Happiness):第4代国王が提唱した国民の幸福を重視した開発理念・哲学。「持続可能で公正な社会経済開発」、「環境の保全」、「文化の保護と振興」、「良い統治」の4本の柱で構成され、関連指標により国民の基本的ニーズを満たしているかモニタリングを実施

お茶の水女子大学グローバル協力センター
平山雄大講師
授業風景
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