• 埼玉大学公式YouTubeチャンネル
  • 埼玉大学公式X(旧:Twitter)
  • 埼玉大学公式Facebook
  • 埼玉大学公式Instagram

ニュース一覧

ゼミで議論を重ねた政策提言を埼玉県知事に届けた!-知事と学生の意見交換会-

2025/11/7

来場者で満席となった会場の様子

10月16日(木)、本学の学生が、大野元裕埼玉県知事に政策を提言する「知事と学生の意見交換会」が開催されました。この取り組みは2010年に始まり、今年で16年目を迎えました。若者の感性を県政に活かすとともに、大学を生きた学習の場とすることを目的としており、これまでに学生たちの提案をもとに実現に至った政策もあります。

これまでに提言が反映された主な事例
県政への関心を深め学生のスキルアップを目指す「課題解決型ワークの開催」
「内定に直結するインターンシップ参加への誘導策」として、埼玉県企業ガイドにおいてインターンシップ実施企業の検索機能を整備
中小企業のDX導入を後押しする「DX診断チャート」を県HPに掲載
「アスリート就職サポートセンター」によるセミナー開催などのキャリア支援
遊びながら消費者トラブルを疑似体験できる「悪徳商法体験ボードゲーム」を県内の高校などへ配布
がん検診を我が事に感じるようにデザインを工夫した、思わず内容を確認したくなる圧着式の子宮頸がん検診受診勧奨はがき

今回の提言にあたって学生は、埼玉県職員による出前講座を聴講し、その上で現地調査や文献調査などを行いながら政策研究を進め、以下の5つのテーマについて提言しました。

今回の政策提言のテーマ 提言者
空地の余地 経済学部 内田奈芳美 教授ゼミ
人材定着から考える男性育休取得と復帰後の支援 経済学部 大津唯 准教授ゼミ
親世代の生物多様性の認知度向上に向けた埼玉県での実践的アプローチ 経済学部 有賀健高 教授ゼミ
彩くるツーリズムによる地域活性化-デジタルツールを用いた利便性・魅力の向上 工学部 小嶋文 准教授ゼミ
埼玉県 みんなで創る さといもフェア 経済学部 江口幸治 准教授ゼミ
政策提言を行う学生
学生に質問する大野知事(右手前)

経済学部 内田奈芳美教授ゼミでは、所有者不明土地の発生プロセスを踏まえ、所有者不明土地を増やさないための施策を提案しました。まずは把握調査を強化して所有者不明土地の発生を防止し、次段階として空き地の一時的利用に進みます。埼玉県南部では特産品販売、北部では地域資源を活用したアトリエを作るなど、地域の特徴を生かした利用を活性化させることで地域価値を向上させ、恒久的な解決を目指しています。

経済学部 大津唯准教授ゼミでは、男性の育休取得率が上昇しているものの、1週間~2か月程度と短期間の取得に留まっている現状に着目し、①育休取得の推進、②復帰後の支援の重要性を伝えました。具体的な取り組みとして、難解な育休取得手続きをサポートするチェックシートの作成・公開や、育休中の代替人材確保を目指した企業間マッチングの仕組み構築が提案されました。

経済学部 有賀健高教授ゼミでは、生物多様性の認知度が30代~50代の年齢層において特に低いという現状を提示し、親世代をターゲットにした親子自然探検イベントを企画しました。都市公園でのフィールドワークを踏まえ、子どもが楽しめる仕掛けづくりや親世代への多様なアプローチなどの工夫を凝らすことで、自然環境の価値を知るきっかけになることを目的としています。

工学部 小嶋文准教授ゼミでは、埼玉県の観光における課題を踏まえたサイクルツーリズム施策として①自転車観光支援②観光体験③魅力度向上を列挙し、これらのサービスや案内を提供する「彩くるアプリ」の開発を提案しました。アニメ聖地を活用したコラボレーションなど、埼玉県の強みを活かす企画を通じて、持続可能な観光発展を目指しています。

経済学部 江口幸治准教授ゼミでは、埼玉県が里いも収穫量全国1位でありながら、消費量は15位にとどまり知名度が低い現状を踏まえ、県・企業・大学の連携によって企画する里いもフェア開催を提案しました。地産地消への関心を高める食育体験や、里いもの葉の撥水性を活かした新素材開発など、食品業界だけでなく、教育や科学の分野からも里いもの魅力を掘り起こすことで、認知度と消費量の向上を目指しています。

大野知事による全体講評では「既存事業と異なる切り口の提案、埼玉県のポテンシャルを高める提案は、非常に興味深く、一部は具体的な採用も検討できるものだった。埼玉県には、たくさんのコンテンツがあり、魅力のある県だと思っているが、学生の皆さんからお知恵をいただいたおかげで、ワンステップもツーステップも、その魅力を高めることができるという可能性を改めて感じることができた。2040年、2050年にも「住んでよかった」「働いてよかった」と思える持続可能な埼玉県を目指したい」と熱く語られるとともに、発表した学生および指導教員への感謝が述べられました。大野知事と学生との記念撮影も行われ、盛会のうちに終了しました。

小嶋文准教授ゼミ
有賀健高教授ゼミ
内田奈芳美教授ゼミ
大津唯准教授ゼミ
江口幸治准教授ゼミ
ページ上部に戻る