本学卒業生 小松和彦氏の文化勲章受章に関して
2025/10/24
このたび、本学卒業生で埼玉大学フェローの小松和彦氏が令和7年度文化勲章を受章しました。
坂井学長コメント
本学教養学部を1970年にご卒業された小松和彦氏が、令和7年度文化勲章を受章されましたことを、埼玉大学を代表して心よりお祝い申し上げます。
小松氏は、2016年に文化功労者として顕彰され、妖怪研究をはじめとする日本文化の深層に迫る独創的な研究を通じて、学問の新たな地平を切り拓いてこられました。その功績は、国内外で高く評価されており、今回の文化勲章受章は、まさにその集大成といえるでしょう。
小松氏が本学に在学されていた時期は、教養学部が北浦和から現在のキャンパスへと移転した歴史的な節目にあたります。新旧二つのキャンパスで学ばれた経験が、後の幅広い視野と柔軟な発想を育む一助となったのではないかと想像いたします。
また、小松氏の研究は、妖怪や民間信仰といった一見ユニークなテーマを通じて、人間の本質や文化の多様性を探求するものであり、学問の枠を超えた社会的意義を持っています。特に、埋もれていた日本文化を掘り起こし、「妖怪学」という新たな学問領域を確立されたことは、後進の研究者や学生たちにとって大きな励みとなることでしょう。
本学の卒業生として、そして日本を代表する学者として、これからもさらなるご活躍を心よりお祈り申し上げます。小松氏のような偉大な先輩を持つことは、在学生や卒業生にとって大きな誇りであり、励みとなるはずです。学生の皆さんには、小松氏の足跡に学び、挑戦を恐れず、自らの可能性を広げていってほしいと願っています。
改めまして、小松和彦氏の文化勲章受章を心よりお祝い申し上げます。
埼玉大学長
坂井 貴文
