日本の伝統文化に触れる-「いけばな」を通して“おもてなしの心”を学ぶ
2025/10/22
日本人学生・留学生がともに学べる「国際共修授業」として開講されている「Introduction to Japanese Culture」。この講義は、日本文化や芸術に造詣の深い方々を講師に迎え、第一線で活躍する方々から直接お話しを伺うことができるだけでなく、体験や議論を通じて理解を更に深めることができることから、将来グローバルに活躍したいと願う学生や多くの留学生が受講しています。
10月16日(木)の講義では、古流かたばみ会家元一級教授の角田理友先生を講師にお迎えし、日本の伝統文化「いけばな」について学びました。
まず冒頭で、角田先生から「お花はどんな時に飾りますか?」と学生たちに問いかけがあり、さまざまな答えが挙がる中で、先生は、花が単なる飾りではなく、日本では古くから、祭礼、年中行事など、伝統や生活のあらゆる場面に花が寄り添い、自然への感謝や人をもてなす心を表現してきたことを解説されました。
その後、華道やいけばなの歴史、流派の特徴、フラワーアレンジメントとの違いなど、資料と実例を交えてご説明いただき、さらに、使用する道具や生ける際の所作など、伝統文化としての奥深さにも触れ、学生たちは熱心に耳を傾けていました。
後半の実習では、ご用意くださった色とりどりの花々に加え、教育学部の農園で摘んだ新鮮な花を用いて、学生一人ひとりが自由に作品を制作しました。先生の丁寧な助言を受けながら、学生たちは試行錯誤を重ね、真剣な表情で花と向き合いました。完成した作品はどれも個性豊かで、季節の美しさと学生の感性が調和した仕上がりとなりました。
今回の講義を通して、学生たちは単に「花をいける」技術を学ぶだけでなく、日本の伝統文化に込められた精神や、人を思いやる心の大切さを体感することができました。まさに、「おもてなしの心」を育む貴重な時間となりました。
講義(いけばな実践)の様子