機能強化のための授業料改定について
2025/10/10
埼玉大学は、令和8年4月以降の入学者を対象として、授業料改定を行うことを決定いたしました。
授業料改定に係る決定内容と、坂井学長からのメッセージ動画を公表いたしますので、何卒ご理解賜りますようお願いいたします。
機能強化のための授業料改定について
令和7年10月10日
国立大学法人埼玉大学
1.趣旨
埼玉大学は、基本方針として「知の府としての普遍的な役割を果たす」、「現代が抱える課題の解決を図る」、「国際社会に貢献する」を掲げ、首都圏の一角を構成する埼玉県における唯一の国立大学として、文系・理系・教員養成系の5学部全てが一つのキャンパスに集約されている特長を活かし、学部横断的な教育プログラムの構築やグローバル教育の推進など、様々な機能強化に取り組んでいます。また、派遣留学や外国人留学生の受入れにも積極的に取り組んでおり、国際的な視野を持つ人材の育成を進めています。
一方で、急速な少子化による大学進学者数の減少、産業構造の変化、AIやデジタル技術の進展など、社会を取り巻く環境が大きく変化していく中で、首都圏に位置する本学が多様なステークホルダーから求められる役割を果たし続けるためには、従来の教育研究活動の維持だけでは不十分であり、社会の要請に応える新たな取組や既存事業の強化が不可欠となっています。
本学が学生に向けて提供している教育環境の質を維持し、更なる向上を継続的に図っていくためには、これまでの自己財源確保や経費節減等の取組に加え、安定的かつ基盤的な収入の増加が必要となります。このような状況を踏まえ、本学としては苦渋の決断ではありますが、令和8年4月以降の入学者を対象に授業料の改定を行うこととしました。
授業料改定により得られる財源は、教育の質的転換と充実、キャンパス環境の整備、学生サポートの充実などに活用し、地域社会とグローバル社会の両方の課題解決を担う人材育成の基盤強化に取り組んでまいります。
また、授業料改定に伴い、経済的理由により学びの機会を失う学生が生じないよう、学生の経済的支援策の拡充にも努めてまいります。本学は、学生一人ひとりが安心して学び、成長できる環境を提供することを最優先に、引き続き努力を重ねてまいります。
2.授業料改定の内容
教育環境の質の維持・向上のための財源確保は喫緊の課題であるため、「国立大学等の授業料その他の費用に関する省令」に規定された範囲である、標準額の20%増の改定を行います。
今回の授業料改定は在学生には適用せず、学部生は令和8年4月以降の入学者を対象とし、学年進行としていきます。ただし、大学院生は出願の時期等を鑑み、一年遅らせた令和9年4月以降の各課程の入学者から対象とします。
区分 |
現行 | 改定後 | 改定適用時期 | |
---|---|---|---|---|
学部(学士課程) | 教養学部 経済学部昼間コース 教育学部 理学部 工学部 |
535,800円 | 642,960円 【107,160円増(標準額の20%増)】 |
令和8年4月入学者以降 ※三年次編入生は学年進行と合わせて令和10年4月入学者以降 |
経済学部夜間主コース | 267,900円 | 321,480円 【53,580円増(標準額の20%増)】 |
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大学院(修士課程・博士前期課程・専門職学位課程、博士後期課程) | 535,800円 | 642,960円 【107,160円増(標準額の20%増)】 |
令和9年4月入学者以降 |
※令和7年度以前に入学した学部生(学士課程)、令和8年度以前に入学した大学院生(修士課程・博士前期課程・専門職学位課程及び博士後期課程)については、当該課程に在籍している間は、令和8年度以降も現行の授業料から変更はありません。ただし、現在在籍している課程を卒業又は修了し、新たに課程に入学又は進学した場合には、入学又は進学時の授業料が適用されます。
※入学料・検定料に変更はありません。
3.経済的支援の充実
今回の授業料の改定により、教育の機会均等の確保が損なわれないよう、大学の自己収入等の財源を用いて、次の手当てを講じます。
・「高等教育の修学支援新制度」(国の支援制度)の支援対象学生となる学部生に対し、授業料改定による増額分を含めて減免
⇒国の支援制度の対象者には、本学の授業料増額分の負担は与えません。
・上記制度による支援対象外の大学院生等に対し、本学独自で実施している授業料減免制度を拡充
⇒既存の制度をベースとして、成績優秀者の免除対象の増加や大学院生に対する免除基準の見直しを進め、支援対象の拡充を図ります。
4.機能強化の推進
地域社会とグローバル社会の両方の課題解決を担う人材育成の強化をはじめとして、教育環境の質の維持・向上を図るため、授業料改定による増収等を財源として、次のような取組を推進していきます。
◆教育の質的転換と充実
少人数・双方向型授業の拡充、AI・データサイエンスなどの社会の要請に応える教育プログラム開発、等
◆キャンパス環境の整備
施設・設備のリノベーション、学修環境や学習支援システム等の高度化、等
◆学生サポートの充実
学修面・生活面などの幅広い相談機能の拡充、キャリア支援体制の強化、等
◆グローバル化と地域連携の推進
派遣留学及び留学生受入の体制強化、多文化共修授業の拡充、地域人材育成プログラムの展開、等
<本件に関する問合せ・意見等>
下記のフォームをご利用願います。
https://forms.office.com/r/AswUinrVKU