埼玉大学研究シーズ集2025-27
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ものづくり● n 型液晶性有機半導体材料の開発● ドナー‐アクセプター型液晶性有機半導体材料の開発71【最近の研究テーマ】産業界へのアピールポイント実用化例・応用事例・活用例The switching response of AQBTOH12 device monitored a)at 600 nm between -2.0V to +0.5V, b)at 600 nm between + 2.0V to -0.5V.安武 幹雄(ヤスタケ ミキオ) 講師研究機構 科学分析支援センターa)液晶性 EC 材料の分子構造、b)素子の構造、c)電圧印加時のクロミック特性キーワード 液晶材料 エレクトロクロミック材料 有機半導体材料 表示素子 電解質 ドナーアクセプター構造● 多くの電子デバイスを構成する分子構造はポリマー構造のものが多く研究されており、それらは● EC デバイスは、一旦色を変えると続けて電圧をかけない限り色は保持できるため、エコな表示● また、有機半導体材料と組み合わせれば、コンピューター部分の劣化を表示できる部品としてもエレクトロクロミック(EC)材料の利点は物質の電気化学的な酸化還元により色が可逆的に変化する点にあり、これによりカラーフィルターを使わなくともカラー表示ができる電子ペーパーに応用展開が可能である。しかしながら、これら材料のほとんどはポリマー材料であり、応答速度やコントラスト等に問題を抱えている。我々は、EC 特性を持つ液晶材料について検討しており、このような化合物ができれば、配向制御が容易になるため応答速度の向上につながると期待している。また、これまでの EC 材料の研究では酸化または還元のどちらか一方でのみ色を変化させる研究が主として進められている。そこで我々はカラー表示デバイスとしての応用を考え、一つの化合物で電気化学的な制御で多彩な色調の変化を期待し、酸化側と還元側そのどちらでも色調を変化可能な液晶性 EC 材料の開発を行っている。剛直で加工性等に欠ける。その点、流動性と秩序性を併せ持つ液晶は、均一な薄膜形成等の利点を持つ。また、これらは加熱冷却操作で再組織化できるため有利である。さらに液晶化合物の分子構造に電子アクセプター部位ドナー部位を持たせたことは、この研究の特徴と独創的な点である。この研究は多彩なエレクトロクロミズムの可能性を秘めた材料の開発である。デバイスとして活用できる。価格表等の表示や広告などの表示には適している。期待できるこれにより素子形成の簡便化や素子性能の向上を期待

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