35キーワード機械力学,振動工学,耐震・免震工学,音工学,スポーツ工学,生体情報工学-構造物の動的挙動を追う―<フライキャスティング装置><ひし形リンク免震装置>■ 研究概要振動や音は我々の生活の中に存在する.それらは我々にとって有害なものもあり,生活を豊にするものもある.例えば,近年懸念されている巨大地震は我々の生活を脅かすものである.また,工場,自動車,鉄道,航空機など,振動や音は有害となる場合が多い.その一方で振動を利用した搬送やマッサージ機器,音楽や警報機など,振動や音を利用するものも存在する.そこで,観察と計測によりそれらの特性を把握し,有害なものは削減し,利用できるものはより良い使い方を検討している.そのためには,物を設計する必要があり,モデリングとシミュレーションが不可欠である.ここでのモデリングとは「構造物の動的挙動を表現できるように数式化すること」である.数式化できればコンピュータを用いてシミュレーションが可能となり,設計に応用できる.現在は,非線形挙動を考慮した新型免震装置の開発や柔軟な紐の動的挙動を明らかにするために,フライフィッシングにおけるロッドやラインの飛行挙動をシミュレートしている.また,それを応用したキャスティング搬送装置の開発を行っている.■ 産業界へのアピールポイント●さまざまな免震機構を提案している.●マルチボディーダイナミクスを用いて柔軟な紐の挙動を解析できる.●振動低減,騒音低減への方針を提案できる.■ 実用化例・応用事例・活用例●新型の免震装置の開発●キャスティング搬送装置の開発●非線形要素を利用した減衰装置の開発渡邉 鉄也(ワタナベ テツヤ) 教授大学院理工学研究科 人間支援・生産科学部門 人間支援領域【最近の研究テーマ】●ルアーキャスティングの力学●コイルばねを用いた免震装置●板ばね免震機構●ねじれを有する板の動的挙動の解明●脳波を用いた表情と感情の関連性の解明物が動けば振動や音が生じる!
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