埼玉大学研究シーズ集2022-23
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16キーワード生態系、保全、環境マメジメント、植生、氾濫原、サクラソウ、絶滅危惧種、生物多様性、栽培、農業、技術教育〈絶滅危惧種のサクラソウ〉〈上空からみた田島ケ原サクラソウ自生地〉■ 研究概要埼玉県南東部の荒川河畔に位置する田島ケ原サクラソウ自生地は、国指定特別天然記念物になっています。湿地草原が広がるこの場所には約250種の植物が生育しており、そのうちサクラソウやノウルシなどの約30種は絶滅危惧種に指定されています。しかし近年は自生地の乾燥化が進み、サクラソウの株数が急速に減少して野生絶滅の危機に瀕しています。本研究室では、この自生地においてサクラソウが減少する原因を解明し、湿地草原全体を保全する研究に力を注いでいます。現在はサクラソウの株数や分布状況を把握するとともに、湿地草原の植生や土壌などの環境の変化を記録しながら、過去の気象データや土地利用の履歴などと関連付けてサクラソウが減少している原因を探っているところです。研究成果は、サクラソウを保護するための具体策を提案するにとどまらず、全国の氾濫原生態系の保全に向けた有効な事例として活用されることが期待されます。■ 産業界へのアピールポイント国内外の森林や湿地などのフィールドに赴き、植物社会学的手法による植生調査ならびに環境アセスメントを実施し、植物資源量とその消費量を定量的に評価することで、持続的な植物資源利用をめざした環境マメジメントを考案する研究に勤しんでいます。■ 実用化例・応用事例・活用例●生態系の順応的管理●絶滅危惧種の保全●地域社会との共生荒木 祐二(アラキ ユウジ) 准教授教育学部 生活創造講座【最近の研究テーマ】●カンボジアの熱帯氾濫原(トンレサップ湖)における植生動態の解析●アンコール地域の森林・水域における環境マネジメント●小中学校における体験学習としての環境・栽培教育のあり方●中学校技術科の「生物育成の技術」に関する教科内容構成論の構築植生動態の解析を通じて地域固有の生態系を保全する

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