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世界初の実用型「マルチパラメータ・フェーズドアレイ気象レーダ(MP-PAWR)」(埼玉大学設置)を用いた実証実験の開始について(大学院理工学研究科 長田昌彦教授 共同研究)

2018/7/19

【プレスリリース】世界初の実用型「マルチパラメータ・フェーズドアレイ気象レーダ(MP-PAWR)」を用いた実証実験の開始についてPDFファイル

内閣府のSIP*1「レジリエントな防災・減災機能の強化」の施策として、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT、理事長: 徳田 英幸)をはじめとする研究グループ*は、昨年度開発した世界初の実用型「マルチパラメータ・フェーズドアレイ気象レーダ(MP-PAWR)*2」を用いた実証実験のための観測を7月初めから開始しました。

MP-PAWRは、30秒から1分で雨雲の高速三次元観測が可能なフェーズドアレイ気象レーダ(PAWR)と雨量を高精度で計測できるマルチパラメータ(二重偏波)レーダの機能をあわせもった気象レーダで、急激に発達する積乱雲による豪雨から国民の安全を守るとともに、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会など特に夏季に開催される競技の運営にも役立つ技術です。研究グループは、MP-PAWRを活用して最大30分先のゲリラ豪雨を予測し、市民や自治体等へ予測情報を伝達する実証実験を開始します。

なお、国立研究開発法人防災科学技術研究所と一般財団法人日本気象協会はゲリラ豪雨の直前予測情報の実証実験を行うため、2000人のモニターを募集しています。

http://www.bosai.go.jp/press/2018/pdf/20180719_01_press.pdfこのリンクは別ウィンドウで開きます

*研究グループ
国立研究開発法人情報通信研究機構(理事長: 徳田 英幸)
公立大学法人首都大学東京(理事長: 島田 晴雄)
東芝インフラシステムズ株式会社(代表取締役社長: 秋葉 慎一郎)
国立大学法人名古屋大学(総長: 松尾 清一)
国立研究開発法人防災科学技術研究所(理事長: 林 春男)
一般財団法人日本気象協会(会長: 石川 裕己)
国立大学法人埼玉大学(学長: 山口 宏樹)

用語解説

*1 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP: Cross-ministerial Strategic Innovation Promotion Program)
総合科学技術・イノベーション会議が自らの司令塔機能を発揮して、府省の枠や旧来の分野の枠を超えたマネジメントに主導的な役割を果たすことを通じて、科学技術イノベーションを実現するために2014年に創設したプログラムです。


埼玉大に設置中のMP-PAWR

*2 マルチパラメータ・フェーズドアレイ気象レーダ(MP-PAWR)
水平偏波と垂直偏波を同時に送受信する二重偏波機能を有し、10方向以上を同時に観測可能なDBF(デジタル・ビーム・フォーミング)のリアルタイム処理機能を搭載した気象観測専用のフェーズドアレイレーダとなります。
フェーズドアレイ気象レーダにマルチパラメータ(二重偏波)機能を追加することにより、高速3次元観測性能を保ちつつ、雨量の計測精度を格段に向上させたレーダです。導波管スロットアンテナを1次元配列した従来のフェーズドアレイ気象レーダとは異なり、二重偏波化したパッチアンテナを2次元配列し、仰角方向の電子走査と方位方向の機械回転を組み合わせることで、マルチパラメータ(二重偏波)化による高精度観測と高速3次元観測を実現しました。