理学部

アドミッションポリシー

理学部のアドミッションポリシー

2009年4月更新

理学部の「入学者受け入れの方針」

1.入学時に求める学生像

  理学部では、入学時に、次のような学生を求めます。

@ 高等学校までに学ぶべき事項を幅広く修得している人
A 入学後の学修で必要となる理科、数学に加え英語等の基礎学力を有している人
B 自然科学を深く学ぶことに意欲のある人
C 自然科学に特に関心があり知的好奇心が旺盛な人
D 自然科学の様々な分野で社会に貢献することを望んでいる人
E 大学院に進んで高度な研究能力を養い、高度専門職業人や研究者になりたいと考えている人

2.学士課程教育で修得すべきこと

  理学部では、次のような知識、能力などの修得を目指した教育を行います。

@ 自然科学に対する幅広い知識
A 数理、素粒子、物質、宇宙、生命など、自然界の現象についての専門的な知識
B 自然現象の仕組みや原理、法則性を理解する能力
C 自然科学に対する専門的な知識や能力を生かし、自然科学の新しい分野に挑戦できる研究力

3.卒業後に期待する学生像

  理学部では、次のような人に育つことを期待します。

@ 自然科学の各分野において能力を有し、社会をリードしていく人
A 各分野での専門的な知識を学んだ後、さらに大学院に進んで高度な研究能力を養うことにより、研究者や高度専門職業人として活躍できる人

4.入学者受け入れの考え方

@ 理学部では広く全国の高等学校卒業者、帰国子女、外国人留学生などの中から本学部の教育を受ける適正のある人を積極的に受け入れます。
A 入学者受け入れにあたっては、必要な教科科目などに関する入学試験を実施します。

5.入学試験の方法

  理学部では、多様な入学者を受け入れるため、それぞれの条件を考慮して、次のような入学試験を実施します。

@ 一般入試 
   一般入試における学力検査については、まずセンター試験において基礎的な学力を調べ、個別試験の前期日程では各学科の特色ある科目を、また、後期日程では数学、理科(物理、化学、生物)、英語等の教科についての試験を課し、学生を選抜します。
A 推薦入試
  推薦入試では、プレゼンテーション能力ならびにコミュニケーション能力をみるために面接を行い、理科・数学および英語の基礎学力を検査するために大学入試センター試験を課します。
B 帰国子女特別入試
  高等学校における学習を基に、大学入試センター試験を免除し、出身学校等の成績、学力検査及び面接によって選抜します。
C 中国引揚者等子女特別入試
  高等学校における学習を基に、大学入試センター試験を免除し、出身学校等の成績、学力検査及び面接によって選抜します。
D 私費外国人留学生特別入試
  高等学校における学習を基に、大学入試センター試験を免除し、日本留学試験の成績、出身学校等の成績、学力検査及び面接によって選抜します。

*高等学校における学習状況等を記載した出身学校長作成の「調査書」は選抜の基礎資料とします。

理学部各学科のアドミッションポリシー

■数学科

 数学科の卒業生は教育分野、情報関連の企業、研究者等幅広い分野で活躍しています。数学の専門の知識ばかりでなく、論理的思考力や表現力といった能力がその活躍の基礎となっていることは言うまでもありません。どの分野においても必要であるこのような基礎的な能力を数学専門の知識と共に、学部4年間、さらに大学院において学生の皆さんに修得していただくことが数学科の教育目標になっています。

 数学科において、大半の授業は、厳密な論理の下で公式や定理の証明に終始すると言って良いでしょう。これに耐えうる思考力が必要です。また、卒業研究では論理的に表現する能力が必要とされます。このような力を養うために、数学科では初学年においてゼミ形式の授業を用意していますが、高校までの教育課程の内容を、数学のみならず、国語や英語といった文系の科目もしっかりと修めておくことも大切なことです。このように、数学科では幅広い基礎学力を持ち、かつ数学に興味関心を持つ学生を求めています。

 以上のように、数学科は、大学における専門科目の学力が修得でき、社会に出た後、論理的能力を存分に発揮できるような学生を求めています。従って今後とも、選抜試験は、必要とされる基礎学力を評価するため、記述式筆答試験を実施します。

■物理学科

 物理学科には、物性物理から、素粒子・原子核・宇宙の分野まで幅広い分野のスタッフがいて、協力して学部および大学院の教育にあたっています。また、研究も盛んに行われており、平成15年には東京大学物性研究所との共同研究で、有機物超伝導の高温世界記録を達成しました。また、平成16年には理化学研究所との共同研究で、原子番号113の新元素を発見するなど、多くの国際的な研究成果を出しています。

 物理学科での教育は、現代の物理学を理解するための基礎を身につけることを目標にしています。物理学はあらゆる自然科学の基礎をなす学問であり、自然現象を根本的、統一的に理解することが物理学の目的ですから、教育においても、断片的知識の集積ではなく、つねに基本にもどって考える態度を身につけるところに重点がおかれています。また、学生の多様なニーズに応えるために、物理学科では平成15年度より担任制を導入し、年数回の面談を行うなど、きめ細かな学生指導に努めています。

 現在の国際社会において、情報を伝達する手段として英語が重要であるのは、物理学でも例外ではありません。そのため、高等学校では物理のみならず、英語の素養もきっちりと身につけてください。英語で書かれた物理学の論文を読むのに、英文の読解力はもちろん重要ですが、それとともに今後外国人と討論する機会も増えますので、英語を用い口頭で表現する訓練も怠らないようにしてください。また、自然を論理的に理解するためには、数学の知識は欠かせません。高等学校ではできるかぎり数学に親しみ、十分に数学を修得しておいてください。

 このように、物理学科では、物理の幅広い基礎学力を持ち、英語・数学のしっかりとした能力を持つ学生を求めています。柔軟な思考力と意欲に満ちた皆さんの入学を期待しています。

■基礎化学科

 基礎化学科では,「物質とは何か」について,すなわちさまざまな物質の反応や性質を研究し,構成原子や分子の構造を調べ,新たな物質を合成しよう,という学問を行っています.1800万種類という膨大な数の物質が知られ用いられている現代社会においては,物質の性質や構造および機能を研究することは非常に重要です.現代の化学は,試験管とビーカーだけで実験するものではありません.最先端の技術を駆使した機器や,精密な分析手法,コンピュータによるデータの処理等を活用して,新しい化合物を探索し,新しい機能を持つ物質を開発しようとするのが最近の化学研究の方向です.

 私たちの学科は,全国で唯一の基礎化学科です.基礎化学科と言っても,化学の基礎だけを教育するのではありません.物理化学,無機・分析化学,有機化学など化学研究の土台となる分野についてウェートを置いて教育し,さらにそれを礎にして応用の分野まで幅広く教育しています.学科構成としては,物質の創製を主に研究する「合成化学講座」と,物質の性質や機能,構造の解析に重点を置く「解析化学講座」の2大講座から成り,各講座が物理化学,無機・分析化学,有機化学およびこれらの境界領域の基礎から応用までの幅広い分野の研究を行っています.

 基礎化学科では,1)現代の化学を総合的に理解するための基礎知識の修得,2)化学の研究者,教育者,技術者またはその周辺の化学を専攻する者に必要な基礎技術の修得,3)自然科学における「化学」の役割を理解し,社会における重要性を認識した,広い視野をもつ社会人の育成,を目標に学生の教育を行っています.上記の目標を効果的に達成するため,早期に化学の基礎知識を身につけ,現代化学の全体像を理解して「化学」に自発的に興味がもてるようなカリキュラムを組んでいます.

 基礎化学科に入学すると,1年次には,共通教育科目,外国語科目と並行して,化学を専門として学習・理解するために必要な「数学」と「物理学」,化学の系統的専門科目の入門編として「物理化学」,「無機・分析化学」,「有機化学」を学びます.また,「化学基礎実験I」で化学実験の基本技術を修得します.2年次と3年次には,「物理化学」,「無機・分析化学」,「有機化学」の3つの大きな系列を系統的に学びます.2年次の「化学基礎実験II」,3年次の「合成・解析化学実験」の授業を通して,化学実験の面白さや不思議さを体験するとともに,卒業研究を行うための基礎技術の修得を行います.4年次に取り組む「卒業研究」では,一つの研究課題に取り組み,結果を出してそれを考察していく方法を修得します.

 これら授業をよりよく理解するためには,化学が本当に好きであることが大切であり,基礎化学科としては化学と実験が好きな学生が多く入学してくれることを望んでいます.将来,幅広い視野を持った研究者,教育者および技術者などになるためには,他の学問分野(例えば数学,物理学や生物学など)にも興味を持つことと英語など外国語を使いこなせることが重要です.埼玉大学理学部基礎化学科で化学の知識や技術を学び,物質の際限のない探究の世界にむけてはばたこうではありませんか.

■分子生物学科

 分子生物学は,生命の仕組みを分子のレベルで解明しようとする学問分野です.化学の立場から生物を構成する物質の構造と機能を研究する生化学と密接に関連しており,医学・薬学・農学・バイオテクノロジ−など他の学問分野を展開するための重要な基盤となっています.「ヒューマンゲノム」や「イネゲノム」など,今や多くの生物の全遺伝子情報(ゲノム情報) がプロジェクトとして次々に明らかにされる時代となりました.分子生物学科では,ポストゲノム時代の課題として,植物や細菌のゲノム情報を基に,新規遺伝子の遺伝学的探索や機能未知遺伝子の機能解析,ゲノム全体の網羅的解析など,分子遺伝学・生化学に加えて情報科学を活用した研究を進めています.

 分子生物学科では,4 年間を通して分子生物学を体系的に学ぶカリキュラムとなっています.1 年次では,専門英語テキストを用いて学ぶ分子生物学基礎Tをはじめとして,分子生物学と生化学の基礎となる専門科目を重点的に学びます.2・3年次では,専門的な分子生物学の講義と実験,4 年次では1 年間かけて卒業研究に取組みます.卒業研究では,学科の各研究室で進められている第一線の研究に参加して,一人ひとりの研究テーマを追究します.

 卒業生は,4 年間の勉学でつちかった専門的知識・技能を生かして,広く社会に貢献しています.卒業生の約70%は引き続いて大学院に進学してさらに専門知識を深め,研究活動を論文としてまとめます.埼玉大学大学院理工学研究科のほか,一部は他大学の理・農・薬・医学系大学院にも進学しています.本学科・大学院の卒業生は,大学や官公庁の研究所で研究に従事したり,製薬・食品などバイオ関係企業の研究・開発に関連した分野で活躍しています.また,理科の教員免許を取得して,高等学校の教員になる卒業生もいます.

 分子生物学科は,生命の仕組みに興味を持ち,生命の不思議さを探究したいという強い意欲をもつ学生を求めています.そのため,大学入試センター試験の5 教科7 科目に加えて,個別試験前期日程では,総合問題によって,生物学を中心とした自然科学の内容についての知識,理解力,論理的思考力,表現力等を総合的に判定します.ポストゲノム時代の分子生物学を新たに展開するには,生化学・生物物理学・情報生物学など化学・物理・数学に基づく専門分野の知識が重要で,これには基礎的な自然科学全般の学力が必要となります.さらに,分子生物学が関わる産業・研究は国際的なレベルで進められており,英語で論理的なコミュニケーションができるようにならなくてはいけません.そのため,個別試験後期日程では,外国語・数学と,理科では生物,物理,化学から1 科目を課しています.

 分子生物学科は,意欲ある学生の皆さんを迎え,お互いに刺激しあう活気のある勉学環境で,皆さんの個性と才能を大きく伸ばすことをめざしています.

■生体制御学科

 ヒトをはじめとするさまざまな生物は、遺伝子、細胞、組織・器官、個体の各レベルで調和のとれた制御機構により生命を営んでいます。このような各レベルでの制御機構の解明は、生命現象の基礎的理解だけでなく、医学、薬学、農学、水産学などの応用面に計り知れない寄与が期待されます。生体制御学科は、このような生命現象の制御機構の解明と理解に特に焦点を絞って、生物学の幅広い知識と素養を備えた上で生命科学分野のさまざまな方面に貢献できる人材の育成を目指して、教育を進めています。特にこの学科は、他大学等の同様学科に比較して、特に生命科学のフロントラインの内容を扱っていることが大きな特徴と言え、例えば、動物の受精・初期発生、脳形成の遺伝子レベルの制御機構、学習行動の脳による制御機構、新規生理活性物質の機能解析、細胞分化機構の解析、分子免疫内分泌機構、糸状菌を用いたDNA損傷修復機構、環境ストレスへの植物の応答機構など、興味深い課題にあふれています。
 このような生体制御学科は、生命現象や生物に幅広い興味をもち、生命科学の基礎的学力を備えたうえで将来この分野で研究・教育に携わることを目指すみなさんの入学を期待しています。

 卒業生は、いわゆるバイオ関連企業の研究・技術開発方面に進むほか、教員になるものも少なくありませんが、大多数はそのまま大学院に進学し、生命科学の研究・研鑽を深めたのち、研究・教育など多方面に進み、さまざまな分野で活躍しています。また、生命科学は世界規模で急速に発展しているため国の内外を問わず活躍の道が開かれており、国際的に活躍することも求められています。