saidaiseeds2016-17
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埼玉大学研究シーズ集2016-17■ 研究概要■ 産業界へのアピールポイント■ 実用化例・応用事例・活用例ウイルスなどの見えない物体を可視化する技術【最近の研究テーマ】●がんを標的とした標的指向型ドラッグ・デリバリー・システムのキャリア分子の開発●嵩高いケイ素置換基を活用した簡便かつ産業廃棄物を多く出さない糖鎖合成法の開発●糖鎖もしくはペプチドを多価型にした化合物による各種病原体の感染阻害剤の開発●高発光樹脂ビーズの開発とその応用  http://www.fms.saitama-u.ac.jp/lab/hatano/幡野 健 准教授大学院理工学研究科 物質科学部門 物質機能領域ウイルス・病原体検出、見える化、可視化、迅速検出、蛍光、シロール、糖鎖、ペプチド、AIE効果、有機合成、有機ケイ素化学キーワードウイルス、微生物類は、非常に小さく色もついていないので、肉眼でそれらがいるのか、いないのか全く分からない。我々は、検体と混合して5分後に紫外線照射すれば、調査したいウイルス等がいれば発光する分子を開発した。これは、標的ウイルスがいないとき、もしくは標的外のウイルス類がいても発光しないので、調べたいウイルス、微生物の『見える化』を実現できる。この分子はウイルス等の標的に対して特異的に結合する糖鎖もしくはペプチドを標的認識部位に、分子運動が抑制されると紫外線照射で発光するシロール基を発光部位に使用している。シロール基は発光効率が極めて高く、糖・ペプチドはウイルス表面にある無数のタンパク質に結合することができる。そのたため、ウイルスの表面には、強く発光するシロール基が多数結合することになり、ウイルス等の『高感度検出』が可能になる。●標的とするウイルス、微生物類がいた時にだけ発光する分子を構築した。●ウイルス、微生物類の『見える化』を可能にした。●小さい分子がウイルス表面に沢山結合、高効率発光するので高感度検出が可能になる。●シロール基からの発光色を変えることもできる。●検査に要する時間は、たったの5分!!●インフルエンザウイルスの検出薬の合成と評価(慶応大学と共同)●ヘリコバクターピロリ菌の産生するVacAの検出薬合成と評価(長浜バイオ大学と共同)●ノロウイルスの検出薬を開発●黄色ブドウ球菌の検出薬の開発 ライフ90

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