saidaiseeds2016-17
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埼玉大学研究シーズ集2016-17■ 研究概要■ 産業界へのアピールポイント■ 実用化例・応用事例・活用例まかせてください「風化・劣化の診断」【最近の研究テーマ】●石造建造物のダメージアセスメント●現場における風化・劣化問題と材料との相性●二次析出物(いわゆる塩害の原因)の特定●いかに耐久性の高いレンガを作るか?  /gris/lab-oguchi.html小口 千明 准教授大学院理工学研究科 環境科学・社会基盤部門 社会基盤創成領域土木遺産、岩石の風化・劣化、文化財保護、超長期にわたる変質、ナチュラルアナログキーワード福島原発の事故以来、放射性廃棄物の処分の問題など数千年オーダーの超長期にわたる問題を真剣に考えていかざるを得なくなりました。そこまで至らずとも、世界遺産に認定されているような重厚な石造建築物や近代化遺産の劣化など、貴重な人類の遺産が「風化」のために無残な状態になっているケースもあり、長期の視点が必要になってきています。かつては彩色の施された磨崖仏が国内各地に存在していたのに、多くは風化により剥離してしまい、元来の表情を認識することが難しい、といったケースなども同様です。このような状況下、風化・劣化の原因を材料面と環境面から精密に調査・検討した後、対応策を考えるという気運が多いに高まっています。風化の基本的メカニズムだけで優に10種以上あります。これらをきちんと理解し、石材やコンクリートなどの長期変質過程を正確に把握することで、シビアな環境にも耐え得る建設・建築素材を開発することにつながるのです。●現場における風化・劣化の原因究明●建築資材の耐劣化度評価●立地条件や土地利用と防災・減災●石材の耐久性試験●超薄変質帯の物性評価●風化変質の原因究明と防止対策グリーン・ナノ材料76

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