saidaiseeds2016-17
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埼玉大学研究シーズ集2016-17■ 研究概要■ 産業界へのアピールポイント■ 実用化例・応用事例・活用例Siよりも強く、ダイアモンドよりもデバイスフレンドリーなSiC半導体【最近の研究テーマ】●SiC/酸化膜界面の物性制御、SiC酸化メカニズムの解明●SiC半導体を用いた超耐放射線性エレクトロニクスの開発●SiC半導体中の単一光子欠陥を利用した量子効果デバイスの開発  http://www.opt.ees.saitama-u.ac.jp/~yasuto/index-j.html土方 泰斗 准教授大学院理工学研究科 数理電子情報部門 電気電子システム領域SiC半導体、金属-酸化膜-半導体(MOS)接合デバイス、パワーデバイス、ハードエレクトロニクス、量子効果デバイスキーワード炭化ケイ素(SiC)は、熱酸化によって表面にSiO2膜を形成できる上、6インチウェハが量産化され、全てのデバイスプロセスが確立されている、Si半導体並にデバイス応用のし易い半導体材料です。また、ワイドバンドギャップ、高い耐放射線性・耐熱性、堅牢といったダイアモンドに良く似た性質も兼ね備えています。まさにSiCはSiとC(ダイアモンド)の“いいとこ取り”をした材料です!さらにここ数年間の研究により、SiCにはダイアモンドNVセンターによく似た単一欠陥が存在し、これを単一光子源やスピンとして利用することで、量子コンピューティングや量子フォトニクス、量子スピントロニクスに応用できる道のりが開かれています。●独自のSiC酸化モデルを考案し、MOS界面物性の予測が可能となりました●光をプローブとして用いた非破壊・非侵襲のSiC半導体評価技術を考案しました●SiC半導体を用いて10メガグレイ(グレイ≒シーベルト、従来型Si素子の100〜1000倍)もの高い耐放射線性を有したスイッチング素子(MOSFET)を開発しました●SiC半導体中に単一光子欠陥を生成し、新しい量子効果デバイスを開発しています●SiC MOS接合界面の欠陥低減技術の開発●SiCパワーデバイスを用いた超低損失インバータ●SiC MOSFETの10メガグレイガンマ線照射耐性の達成SiCはSiとC(ダイアモンド)の化合物半導体、SiとCのそれぞれの特長を兼ね備えているSiCナノ粒子中に単一光子欠陥を導入し、超高精度・高感度な温度・磁場センサーに応用(バイオ・医療研究にブレイクスルー)グリーン・ナノ材料74

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