saidaiseeds2016-17
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埼玉大学研究シーズ集2016-17■ 研究概要■ 産業界へのアピールポイント■ 実用化例・応用事例・活用例種々の金属・非金属系触媒や機能材料表面の1分子反応分析、細胞内動的状態分析【最近の研究テーマ】●裸のシリコンカンチレバーをプローブとするナノラマンイメージングの確立:ギャップモードを利用することで、金属コートなしに、シリコンナノ粒子をプローブとして大きなラマン増強が得られることを見出した。●金属蒸着膜の酸素及び光誘起形状変化:銀や金薄膜のナノ構造が、純水に浸漬しただけで変化する。オストワルド熟成とプラズモン誘起光酸化・還元反応の複合現象を見出した。  http://futamatalab.chem.saitama-u.ac.jp/(修理予定)二又 政之 教授大学院理工学研究科 物質科学部門 物質機能領域金属ナノ粒子、表面プラズモン、単一分子状態分析、光触媒、ナノ粒子サイズ成長・制御、生体分子分析、触媒反応解析キーワード金属ナノ粒子を使って1分子の感度と空間分解能を持った分光分析法の確立を目指している。特徴:(1)どんな金属基板・金属ナノ粒子でも適用できる。最近発見した面白いこと:(2)極微弱なレーザ光照射(従来の強度の10-6倍)で、溶液中の金属ナノ粒子が基板上に自動的に集まる現象(光捕捉)、(3)吸着分子に光を照射すると金属ナノ粒子の働きで、分子の一部が酸化され、別の分子に変わること(光触媒)、(4)金ナノ粒子分散液をある種の金属基板上に垂らしておくだけで、粒子サイズが0.02ミクロンから1ミクロンまで巨大化すること(ナノ粒子サイズ・結晶性制御)を見出した。こういう他の誰も知らない新しい現象を発見するのは、研究テーマを地道に探求しながら、現れる結果をよく観察し、自然の声に耳を澄ますことで見つかる。●(4)は特許申請済み、(1-2)は論文発表済み、(3)は論文投稿中。新しい光触媒反応の探索、触媒や機能材料表面の局所反応解析に適用できる。センシング(化学種の検出)だけではなく、状態分析(構造や、配向性、触媒基板との相互作用など)が1分子レベルで可能。●細胞内のin situ 分析:金ナノ粒子を細胞内に導入し、顕微鏡で見ながら、局所的な化学種の存在状態、タンパクの移動ダイナミクス等の直接解析●燃料電池用白金系ナノ粒子触媒反応の1分子解析●酸化チタン光触媒表面の反応解析:電子注入や、光還元・光酸化反応の局所その場分析●酸化鉄などの磁性ナノ粒子を用いたバイオセンシング:生体内に導入し、外部磁場で位置を制御した酸化鉄に吸着した化学種の近赤外レーザによる反応剤のin vivo状態分析グリーン・ナノ材料66

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