saidaiseeds2016-17
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埼玉大学研究シーズ集2016-17■ 研究概要■ 産業界へのアピールポイント■ 実用化例・応用事例・活用例調和解析と幾何解析と偏微分方程式の相互関係フーリエ変換、制限問題、掛谷問題、シュレーディンガー方程式、運動論的方程式キーワード【最近の研究テーマ】●運動輸送方程式の理論、分散型方程式の理論、多重線形の制限問題、多重線形の掛谷問題  http://www.rimath.saitama-u.ac.jp/lab.jp/nealbez/Main.htmlRichard, Neal Bez(リチャード・ニール ベズ) 准教授研究機構 研究企画推進室調和解析は現在、純粋数学や応用数学の中でも非常にアクティブな研究分野である。そもそも調和解析とは、固体内の熱伝導を理解するために発明した数学の分野であり、ジョゼフ・フーリエは当時三角級数に関する大胆な主張をしたことから始まった。私の主な研究は純粋数学の調和解析である。この分野で最も重要な未解決問題は「スタインの制限問題」であり、プリンストン大学のエリアス・スタインは1960年代後半にフーリエ変換を研究中、この予想を定式化した。驚いたことに、スタインの制限問題と幾何解析の掛谷問題には深い関係がある。掛谷集合とは全ての方向に単位線分を持つ点の集合であり、このような集合の最小のフラクタル次元についての問題である。スタインの制限問題と量子力学のシュレーディンガー方程式や、掛谷問題と運動論的方程式にも深い関係がある。●現在では調和解析があらゆる科学に広々と応用されている。例えば日々の生活の中でデジタルメディア(JPEG・MP3) などで見ることができる。長期的な本研究の目的はこのように多分野で応用されることである。●数理物理学(量子力学・古典物理)の理論を発展する。●生物 (走化性・免疫学)の理論を発展する〈フーリエ級数による矩形波〉〈掛谷集合のイメージ〉情報通信技術58

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