saidaiseeds2016-17
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埼玉大学研究シーズ集2016-17■ 研究概要■ 産業界へのアピールポイント■ 実用化例・応用事例・活用例タッチパネルなしに家具や家電を触覚インタフェースにする技術触覚、力覚、センサキーワード【最近の研究テーマ】●リハビリ支援ロボット●触覚可視化技術  http://robotics.ees.saitama-u.ac.jp/index.html辻 俊明 准教授大学院理工学研究科 数理電子情報部門 電気電子システム領域力覚センサを用いたインタフェースは様々な応用例が考えられるものの、実用化された例は少ない。コンシューマー向けのものとしてはレノボのトラックポイント、任天堂のバランスWiiボードが挙げられるに過ぎない。これらの例では力覚デバイスを人と機械の接点、すなわちインタフェース部に取り付ける必要があり、その設計上の制約が応用例の創出と実用化の足かせとなっている。そこで脚部に力覚センサを取り付けるだけの簡易な機構で家具や家電に触覚を持たせる技術を開発している。例えば本研究室で開発している「ハプティックデスク」では一般的な机に力覚センサを装着し、その情報をノートパソコンに取り込む。力覚センサが机にかかる荷重を検知し、その荷重の変化に基づき、触った位置、力の大きさと向きを計算する。つまりタッチパネルに力の大きさと方向の検知を付加した機能を後付けのデバイスで付加することができる。机をインタフェースとして利用した新たなアプリケーションを併せて開発している。●演算アルゴリズムを実装すればデバイス部に限らず機械全体にインタフェースの検知領域が拡張される。●力覚センシングにおいてはデバイスとインタフェースは分離可能であり、設計上の制約が除外できることを示している。●近い機能を持ったものとしてはタッチパネルが挙げられるが、(1)インタフェース部にデバイスと導線を配置する必要がない(2)力の大きさと方向の情報を取得できる、という2点で本技術が優位である。現在以下の日常生活品について触覚をもたせる試みを進めている。●机     ●椅子●引き出し  ●まな板〈組み立ては2分弱。自動キャリブレーション後に起動〉情報通信技術41

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