saidaiseeds2016-17
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埼玉大学研究シーズ集2016-17■ 研究概要■ 産業界へのアピールポイント■ 実用化例・応用事例・活用例柔らかなロボット、ヒトが生きられない極限環境へ【最近の研究テーマ】●災害発生直後の安全確認用ロボットシステムの開発●ポリイミドフィルム溶着技術の開発●超音波モータ、超音波振動子の開発  http://control.mech.saitama-u.ac.jp/山口 大介 助教大学院理工学研究科 人間支援・生産科学部門 人間支援工学領域メカトロニクス、ロボティクス、アクチュエータ、極限環境、極低温、ソフトメカニズム、フィルモティクスキーワードこれまで、人のように柔らかなロボットは、医療・リハビリテーション、家の中といった生活空間において人と共存を行う事に主眼が置かれてきた。一方で、人が立ち入ることが不可能な極限環境においても、「人の柔らかさ」は必要とされている。例えば、液体窒素温度(-196℃)付近において人の指のような柔らかさを持ったハンドを開発する事で、低温脆性を起こし触ると崩れてしまうような試料を破損無く優しく扱うことが可能となる。そこで本研究では、人が近づくことの出来ない薬液中、高温・低温、放射線・紫外線下、宇宙環境等においても駆動でき、人のような柔らかさを持つロボットの開発を行っている。開発している駆動部(アクチュエータ)は、高い耐環境特性を有したポリイミドフィルム製の空気室のみで構成されている。ポリイミドフィルムの接着剤無しでの貼り合わせ技術を確立することでこれを実現した。●極限環境(-269~300℃、酸性・アルカリ液中、紫外線・放射線環境等)に対応する。●極限環境においても、人に似た「柔らかさ」を持つ。●軽量かつ収納時は非常にコンパクトに丸めて収納可能である。●安価に大量生産でき、かつ焼却処分可能である。●応用・開発において企業との連携を希望している。●凍結された臓器や種子の操作デバイス(極低温、安価・焼却処分可能)●ウィルス・病原菌用遠隔ハンド(耐化学薬品、安価・焼却処分)●人工衛星用超軽量アーム(極限環境、極軽量・コンパクトに収納)〈液体窒素温度環境(-195℃)における駆動の様子〉〈指のように湾曲するアクチュエータ〉ものづくり32

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