saidaiseeds2016-17
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埼玉大学研究シーズ集2016-17■ 研究概要■ 産業界へのアピールポイント■ 実用化例・応用事例・活用例3次元レーザスライシング~光で薄く材料を剥がす技術~【最近の研究テーマ】●レーザスライシング●レーザ3次元加工●レーザ潜傷探査技術●レーザポリシング●レーザカラーマーキング  http://spe.mech.saitama-u.ac.jp/池野 順一 教授大学院理工学研究科 人間支援・生産科学部門 生産科学領域精密加工、微細加工、レーザ加工、砥粒加工キーワード現在、半導体ウエハ(薄い円盤)の製造には、まず材料の固まり(インゴット)をワイヤ(ピアノ線)と硬い粒とで一緒に擦りつけることで切断を行っている。これには何十時間とかかり、材料の半分が屑になってしまう。そこでレーザ光線を使って切り代を従来の1/10に抑制した「レーザスライシング法」を開発した。原理は材料を透過するレーザ光線を用いて材料内部に焦点を絞る。レーザ照射で焦点部分に微小クラックを形成し、それを連鎖させることで材料を剥離させるというものである。さらに、レーザ焦点を3次元で走査させることで剥離面に凹凸のパターンを形成することが可能となった。これは従来の加工ではできなかったことである。これにより、材料ロスを大幅に抑えた自由切断が可能となり、SiCやGaN、ダイヤモンドなどの高価な材料への適用も進められている。●材料のロスが大幅に削減可能となった。●従来できなかったパターニング+剥離加工が同時に可能となった。●特許出願している。●装置開発で企業との連携を希望している。●半導体結晶材料(SiC, GaN, シリコン)基板製造●光学部品(ガラスレンズなど)の3次元形状創成加工●電子部品基板材料(サファイア)基板製造〈レーザスライシング原理図〉〈シリコンのレーザスライシング例〉ものづくり28

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