saidaiseeds2016-17
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埼玉大学研究シーズ集2016-17【最近の研究テーマ】●カンボジアの熱帯氾濫原(トンレサップ湖)における植生動態の解析●アンコール地域の森林・水域における環境マネジメント●小中学校における体験学習としての栽培教育のあり方●中学校技術教育の「生物育成に関する技術」を構成する基礎概念の整理  http://park.saitama-u.ac.jp/~agroecology/荒木 祐二 准教授教育学部 生活創造講座(技術分野)■ 研究概要■ 産業界へのアピールポイント■ 実用化例・応用事例・活用例植生動態のモニタリングをとおして地域の環境保全に貢献する生態系、保全、環境マメジメント、植生、氾濫原、サクラソウ、絶滅危惧種、生物多様性、栽培、農業、技術教育キーワード埼玉県南東部の荒川河川敷に位置する田島ケ原サクラソウ自生地は、約4haの面積を有する国指定特別天然記念物になっています。そこに生育する植物のうち、サクラソウやノウルシをはじめとする約30種が絶滅危惧種(絶滅が心配される植物)に指定されています。しかし近年は、自生地でノウルシが優勢に繁茂するようになり、競合するサクラソウの個体数を急速に減少させる一因と考えられています。本研究室では、この地においてサクラソウの個体数が減少する原因を突き止めるべく、毎週のように植生と光環境、土壌環境の変化を記録し続けています。並行して、ノウルシの除去実験を行い、同じ絶滅危惧種であるノウルシの除去を最小限にとどめつつ、サクラソウの成長を維持する手法を見出そうとしています。研究成果は、サクラソウを保護するための具体策を提案するにとどまらず、全国の氾濫原生態系の保全に向けた有効な基礎資料として活用されることが期待されます。●国内外の森林や湿地などのフィールドに赴き、植物社会学的手法による植生調査ならびに環境傾度測定を実施し、環境アセスメントは勿論のこと、植物資源量とその消費量を定量的に評価することで、持続的な植物資源利用をめざした環境マメジメントを考案する研究に勤しんでいます。●生態系の順応的管理●絶滅危惧種の保護●地域社会との共生社会基盤17

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