埼玉大学

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本学卒業生 梶田隆章先生 埼玉県民に向けた特別講演会を開催しました

2016/5/10

5月8日(日)、本学卒業生 梶田隆章先生(1981年理学部物理学科卒業)の特別講演会を、市民会館おおみやにて開催しました。講演会は埼玉県、彩の国さいたま魅力づくり推進協議会、埼玉大学が主催し、広く県民に向けて開催したもので、当日は1,000人を超える方々が会場を訪れました。

「ニュートリノの質量の発見」と題した講演では、高校時代から物理が好きで、大学は理系への進学を決めたこと、東京大学大学院で小柴昌俊研究室に所属し、カミオカンデの建設・実験に携わる中で、「素晴らしい恩師や仲間そして研究プロジェクトに出会えたことが、その後の研究者への道につながった」と語られました。その後もスーパーカミオカンデの建設・実験に携わり、「実験で得られたヒントを重要と感じ、10年以上にわたり研究し続けたことが、結果的にニュートリノの質量の発見につながった」とも述べられました。講演の最後では、「これまでの経験を通して、科学研究の面白さを少しでも共有したい。そして科学研究を目指す人が増えると嬉しい」と会場に向けたメッセージが送られました。

続いて、梶田先生と本学理工学研究科 佐藤丈准教授によるトークセッションが行われました。人類が知らなかったことを知ることができるといった科学の醍醐味や、科学研究者を志す若い世代が減少している現状、休日でもEメールの普及により仕事から解放されない状況など、これまでの経験を交えた先生方のトークに、会場からは時折笑いも沸き起こりました。また、会場の高校生からは、「将来研究者を目指す上で大切なものは何ですか」との質問に対し、「興味を持ち続けること、何でそうなるのか考える姿勢を持ち続けること(梶田)」「専門分野だけでなく、それ以外のものにも興味を持てるよう多くの引き出し(知識)を持つこと(佐藤)」といったアドバイスが送られました。

最後に、山口宏樹学長より梶田先生に花束が贈呈され、会場は大きな拍手に包まれながら講演会が閉会しました。

講演する梶田先生

講演する梶田先生

トークセッションの様子(右)佐藤准教授

握手を交わす梶田先生と山口学長

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