埼玉大学

2014年度ニュース一覧

【埼大生による訪問レポート】卒業生訪問/サンケン電気株式会社

2015/01/06

埼玉大学では、自分の夢にチャレンジする元気な学生を育てることや、卒業生と大学とのリレーションをより緊密にして行くことを目的として、「埼大生による経営者インタビュー」や「埼大生による先輩訪問」など、埼大生による企業訪問の取組みを行っています。
学生が、各界でご活躍されている経営者や卒業生を訪問してインタビューを行い、感想や他の学生に伝えたいことなど、学生がレポートを作成して発表していきます。

1.訪問先
サンケン電気株式会社
取締役 常務執行役員 技術本部長                  星野 雅夫 様
(埼玉大学工学部 1981年3月卒業)
管理本部 総務人事総括部人事部 人事グループ         鈴木 庸介 様
(埼玉大学経済学部 2004年3月卒業)

会社概要
・ 本 社     埼玉県新座市北野三丁目6番3号
(日本国内はもとより、米国・英国・中国・韓国・ASEAN地域に拠点を有し、グローバルに事業を展開)
・ 資本金        20,896,789,680円
・ 発行済株式総数     125,490,302株
・ 設立年月日      昭和21年9月5日
・ 経営理念
① 私たちは、半導体をコアビジネスに、パワーエレクトロニクスとその周辺領域を含めた最適なソリューションを
提供することを使命とし、世界各地の産業・経済・文化の発展に寄与する。
② 私たちは、常に技術力と創造力の革新に努め、品質の確かさを追求する。さらに顧客と価値観を共有し、
独自の技術をもってグローバルに事業を展開する。
③ 私たちは、従業員一人ひとりを尊重し、すべての従業員に公正に接する。また、従業員は信頼される個人、
そして企業人として成長するよう努める。
④ 私たちは、技術と創造を重んじる企業人として、高い倫理観に依って業務を遂行し、公正さと高潔さをもって
顧客や取引先に対して接する。
⑤ 私たちは、株主のために会社の価値を最大限に高め、社会的な責任を果たし、環境との調和に努める。
・ ホームページ  http://www.sanken-ele.co.jp/index.php

2.訪問学生
中村 麻鈴 経済学部 経営学科 2年
大塚 愛真 経済学部 経営学科 2年
内海 悠介 工学部 機械工学科 3年
高野 佑介 工学部 機械工学科 3年

3.訪問日
平成26年12月19日(金)

4.学生所感
私自身は経済学部に所属しており、当然のことながら、工学などの技術分野に関して知識が乏しいため、今回の企業訪問のお話をいただいたとき、正直、参加をするか迷いました。
しかし、分野はどうであれ、自分でアイディアをだし、それを表現するというような発想力や創造力を生かせる職業に興味があるということもあり、不安ながらも参加させていただきました。結果、参加して良かったと思っています。高度な技術を扱う企業ではありますが、一方で、女性を中心に日本各地における社会貢献活動を積極的に行っているなど、親しみやすい側面も多くありました。
今回、実際にお話をしてくださった常務執行役員の星野さん、人事部の鈴木さんというお二人の先輩方も、予想していたよりずっと柔らかい雰囲気をまとった方々で、リラックスして接することができました。
インタビューを通して得たことの中で、私にとって一番大きかったのは、経営においても人生設計においても、「柔軟性を備えた計画」が重要であるということです。経営に関しては、コアな部分をしっかり据えた上で、硬直してしまわないようにいくつかのプランを考えておき、予測不能な市場や環境の変化に対応できるように備えておく。人生に関しては、短いスパンでの比較的達成しにくい計画ではなく、5年くらいのある程度長い期間の中で、すべきことを目標とし、計画を立て実行していく。そして、人生における数回のチャンスを逃さないように、日ごろから準備しておく。こういった計画が、サンケン電気株式会社という企業や、そこで活躍する先輩方が今まで成功してきた秘訣なのだと思いました。
私も含め、目の前のことに囚われすぎて、最終的にどうなりたいのかを考え、それを実現するための計画を立てるということができていない学生も多いのではないでしょうか。先輩方もおっしゃっていましたが、具体的で細かい計画は、経営でも人生でもその通りにいかないことがほとんどかもしれません。未来を完璧に予測することはできず、想定外のことが起きるのが当たり前だからです。しかしながら、だからこそ、譲らないものを決め、軸を動かさず、一方で社会や自分自身の気持ちの変化に柔軟に対応できる人間になれるように、学生のうちから様々な世界に積極的に関わり、いろいろな道を見据えた計画を立てていくことが大切なのだと思います。今回学んだことを忘れず、今後の学生生活をより有意義なものにしてきたいです。

経済学部経営学科2年 中村 麻鈴

サンケン電気(株)の強みとして、まず、「本業のぶれなさ」が挙げられます。半導体をコア事業とし、市場変化に応じて、必要な部分を変えていくということを大切にしていました。実際、昔はテレビの中のICが盛んでしたが、今では自動車のいろいろな部品の中のICとして大きな力を発揮しています。目まぐるしく変化する経営環境の中で、高利益を出せている理由だと思います。
また、近年はグローバル化の流れが加速していますが、サンケン電気はそのような大きな環境変化の中でも、活躍されています。自社の半導体事業を海外にも広げているのです。特に中国などのアジアに、生産拠点を広げており、これからの時代の流れを見据えた積極的な姿勢にパワーを感じました。
コアの事業を大切にするという点は、地域貢献の面でも表れていました。地域貢献というと、売上の寄付や災害基金などがよく行われていると思います。しかし、サンケン電気は「LED」を使用した「ペットボタル」や「街路灯」、あるいは子供を対象とした「工作教室」など、「本業での地域貢献」が達成されています。“普段は見えない部分”にある自社の技術を、地域にとって身近なものにする…このような、「技術と地域社会の融合」もこれからの日本に必要だと思いました。
そして、このコアの概念は、私たち個人にも適用できます。すなわち、自身の得意分野を中心にして人生を計画してみるということです。誰もが、「これだけは誰にも負けない!」といった特技を今までの人生で培ってきたと思います。しかし、自分の長所が永遠に生かされる場所はなく、自らがそこから成長しなければ環境の変化についていけなくなるでしょう。「自分の長所を中心にして、環境変化に応じて、新たな能力をプラスしていく」ということを心がけていきたいと思いました。
サンケン電気は人とのつながりを大切にした、とても暖かい会社でした。今回、お話を伺った私たちの先輩である取締役常務執行役員の星野さんと人事部の鈴木さんも魅力的で、私たちも和気藹々とした雰囲気でお話をすることができました。働いている人がありのままの自分を出せる環境が整っており、その会社の雰囲気に合った人が自然と集まってくるのだと思います。そういった意味で、自らの“フィーリング”や“直観力”もさまざまな選択において大切なのかもしれません。そして、何よりも、物事は実際に体験してみないと分からないと思うので、これからの大学生活もやりたいと思ったことは進んで挑戦していきたいです。

経済学部経営学科2年 大塚 愛真

今回のサンケン電気株式会社への企業訪問で、埼大のOBの方々に企業の雰囲気や学生時代にやっておくとよいことなどの話を聞くという貴重な体験ができました。
サンケン電気は従業員が働きやすい環境づくりが進んでおり、女性人材を活用したCSR推進活動や女性・男性関係なく育児休暇取得促進などの子育てサポート、アットホームな雰囲気の職場など楽しみながら仕事ができる企業だなと思いました。
またサンケン電気は自動車や家電製品に使われている半導体デバイスや電源装置などの目に見えない部分での活躍だけではなく、LEDペットボタルというペットボトル容器に太陽光パネル、充電池、LEDを組み込んだものを使ったイルミネーションを用いた様々な地域との触れ合いがあり、社内の人以外とも交流の場があるため多くの経験ができるなと感じました。
そして、海外へのインターンシップの企画や販売拠点・生産拠点を海外に建設したり,海外企業との連携など国内に留まらずどんどん海外に進出していたり、語学研修や海外研修を行うことで世界に通用する人材を育てていたり、サンケン電気はグローバルに通用する企業だなと思いました。
企業がグローバル化していく中で,さまざまな言語を中途半端に勉強するより一つの言語をきっちり話せるようにしたほうが良いというお話や、5年間の長期スパンで目標を決めて生活をしていくと良いなど、今後の生活を充実させることができるアドバイスを聞くことができました。
また海外留学やインターンシップなど実際に経験することでしか分からないこともあるので、時間のある学生時代のうちにいろいろなことを経験しておきたいと思いました。

工学部機械工学科3年 内海 悠介

今回のサンケン電気への企業訪問では企業の方に直接お話を聞くという普段の大学生活では得ることのできない貴重な経験を得ることができました。また、担当していただいた企業の方が埼玉大学のOBということもあり大学や周辺の昔の話を聞くこともできました。
サンケン電気では半導体デバイスやLED照明灯具等を作っているため、電気電子工学科や応用化学科の分野ではないかと考えていたのですが、話を聞くと機械工学科の分野にも様々な仕事があり、自分の調べ方が甘かったと思いました。
しかし,今まで大学の講義で得た知識を実際企業に入った場合にどういった場面で活用することができるのかを知り、講義で知識を身に付けたいとより強く考えるようになりました。
サンケン電気の本社の近くにはサンケン通りという名の道があり、道の照明にサンケン電気から寄付されたLED照明灯具が使用されている。こういった地域に密着したところも企業にとっては大切なことなのではないかと感じました。

工学部機械工学科3年 高野 佑介

本学OBの星野常務執行役員と人事部鈴木さん

真剣に話しを聞く学生

設計現場見学の様子1

設計現場見学の様子2

楽しそうな学生たち

関係者全員での記念写真

※写真は有りませんが社員食堂で、ランチをご馳走になりました。
美味しかったです。ごちそうさまでした。

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