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2022/03/14

“バディ(仲間)”が支える新たなキャリア支援

キャリアバディってなんですか?

Profile

(左から)

工学部環境社会デザイン学科4年
揚原聖輝さん
(東京都立小松川高等学校出身)

教育学部小学校コース国語専修4年
野末明里さん
(埼玉県立川越女子高等学校出身)

経済学部経済学科4年
白石幸太郎さん
(埼玉県立熊谷高等学校出身)

埼玉大学のキャリア支援の1つに、キャリアバディという取り組みがあります。就職やキャリアに関する悩みや疑問について、学生たちがより気軽に解消できるように設けられたもの。そして、その中心的な役割を果たすのが、自身の就職活動の経験などをもとに、悩みをもつ学生と同じ視点で様々なアドバイスをしてくれる「バディ」たちです。今回はそんなバディを務める3名の学生に話を聞きました。

名付け親が語る“キャリアバディ”という呼び名に込めた想いとは?

キャリアバディを、ひと言で説明すると「就職やキャリアについての情報を学生同士で共有する取り組み」。具体的には、「バディ」と呼ばれる学生が在学生に向け、自身の経験をもとにした内容で、昼休みにオンラインセミナーを行ったり、個別相談に応えたりしています。

2021年4月にスタートしたばかりですが、現在のバディを務める学生の数は約30名。いずれも就職活動を終えた学部4年生と大学院2年生です。
「自分自身の就職活動では、悩みを相談したり、面接の練習につきあってくれたり――とにかく家族や友達など、周りの人達に助けてもらった印象があります。振り返ると、そのような存在が身近にいることがとても心強かったです。“バディ(buddy)”という言葉は『仲間』『相棒』という意味ですが、『キャリアバディ』という呼び名には、就活生にとって頼りがいのある、そのような存在になりたいという想いを込めました」
このように語るのは、キャリアバディの名付け親で、自身もバディとして活動する揚原聖輝さん。

埼玉大学のキャリアセンターには、専門家として助言するキャリアカウンセラーが在籍しています。一方、同じ学生であるバディからは、就職活動の体験によるアドバイスをもらえたり、ちょっとした相談に気兼ねなく乗ってもらうことができます。

教育学部の4年生で、卒業後は一般企業への就職が決まっている野末明里さんがキャリアバディに参加したのも、身近な存在として就活生のサポートができると考えたからでした。
「私は教員になる前に、学校現場以外の社会を経験したいと思っていました。教育学部は教員志望の学生が多く、私のように一般企業への就職を志望する学生は、卒業生も含めて稀な存在。そのため就職活動中はもちろん、進路を決める際にも参考になる情報の不足を感じていました。キャリアバディにならないかという誘いを受けたのは、自分が就活生だった時に欲しいと感じていたそのような情報を共有することで、同じ業界を志望する学生だけでなく、教育学部から一般企業を目指す学生の役に立ちたいと考えたからです。」

中央行政機関への入省が決まっている白石幸太郎さんも、「自分自身がそうだったように、就職活動を経験した先輩たちと接点が欲しいと思う学生は少なくありません。そのようなニーズを満たしたいと思い、大学からの誘いに応えることにしました。就職活動中には、国家公務員試験だけでなく、地方公務員試験も受けているので、公務員試験を受ける後輩たちに、勉強法なども含めて、幅広く有益な情報を共有できると考えています。」とのこと。

野末さんも白石さんも、自分と同じ苦労や悩みを後輩たちには味わって欲しくない――そんな想いでキャリアバディの活動に取り組んでいるようです。

キャリアバディは、
単なる就職支援でなくキャリア教育の一環?

現在、バディとして活動する約30名の内定先の業種は皆バラバラ。つまりキャリアバディを利用する学生にとっては、多様な経験に基づいた話を聞くことができる環境が整っているのです。

なお、キャリアバディの中で初めて実施したオンラインセミナーは、揚原さんが担当し、「就活スタートガイド」をテーマに、「業界研究・インターンシップ編」「エントリーシート編」に分けて展開。単に自分の意見を述べるだけではなく、知人や友人へのインタビュー結果を交えた内容は、参加者からも大好評を博し、「就活を開始すべきタイミングが分かりました」「貴重な体験談が聞けてとても参考になりました」「不安が解消できました」などの感想が寄せられたとのこと。

個別相談も「就活の軸が固まらず、志望動機などもうまく答えられず、不安」だという相談など、深い話ができるとあって人気を集めています。

アドバイスをする上で、心がけていることについて「就職やキャリアは、最終的には自分で考えるものということを忘れないようにしています。また質問の前には、まずは自分で考えて、調べるという社会人として当たり前に求められることを意識してもらうため、インターネットや資料を調べればすぐにわかることは、自分で調べてもらうようにしています。」と野末さんは語ります。社会人に求められる考え方の醸成やスキルの向上が期待できるキャリアバディは、キャリア教育という面でも大きな役割を果たしているのです。

今回、話を聞いた3名とも「キャリアバディの活動によって、企画力や情報伝達スキルなどが向上し、自分自身も成長できた」と声を揃えますが、大学卒業後もキャリアバディの活動に携わる考えとのこと。卒業後には、企業や社会に必要とされる人材など、これまでとは異なる視点からさらに有益な話をしてくれることが期待されます。
「後輩たちに『同じ立場で色々考えてくれるキャリアバディがいるから頑張れる』と思ってもらえるような存在になりたいです。友達同士だからこそ、就職活動の話はしにくいこともあります。その点、僕たちのような立場はちょうどよい距離感だと思います。何か就職やキャリアについて悩みがあるなら、ぜひ馬があうキャリアバディを見つけて相談して欲しいですね。」と揚原さん。

現在は、就職活動を終了した在学生を中心に活動しているバディですが、今後はアルムナイバディ(卒業生)やユースバディ(低学年学生)へと輪を広げ、より幅広い視点からキャリアや就職を考えられる機会を提供していきます。

大学入学は「ゴールではなく、将来の夢やヴィジョンをかなえるためのスタートライン」(白石さん)です。キャリアバディをはじめ、学生自身が望めば、成長を後押しする環境が整う埼玉大学で、実現したい未来に向かって突き進んでください!

 

■埼玉大学キャリアセンターTwitter:@SUcareersupport

■キャリアバディについての詳細は、こちらでご紹介しています。ぜひご覧ください。

 

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