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計算方法
 調製前のシュウ酸二水和物の質量をMa(g),これを溶解する水(溶解水)の質量,体積と密度をMb(g),Vb(mL)とDb(g/mL)とします.調製後の水溶液の質量をM(g),体積をV(mL),密度をD(g/mL),質量百分率濃度をW(%),モル濃度をC(mol/L)とします.さらに,溶液体積/溶解水体積をR,シュウ酸二水和物のモル質量をF(g/mol),シュウ酸二水和物中の無水物の百分率をQo(%)とすると,次式のような関係があります.

  W=MaQo/M, M=Ma+Mb=VD, Mb=VbDb, C=1000Ma/FV,

  R=V/Vb, Qo=90.03 g/mol÷126.07 g/mol×100 %=71.41 %, 1 L=1000 mL

これらの式と既知の値を用いて未知の値を求めることができます.濃度から密度を求めたり,溶液体積/溶解水体積から濃度を求めるときは上の表を使います.

調製方法(濃度を正確に作る場合)
 必要な器具は,前もって洗浄し乾燥しておきます.
1 電子天秤を用いて秤量ビン(またはビーカー)にシュウ酸二水和物をはかりとります.
2 蒸留水を1の秤量ビン(またはビーカー)に加えて溶かし,溶けた部分をこぼさないように注意してメスフラスコに移します.これを繰り返します.固体が見えなくなっても,3〜4回繰り返し,完全にメスフラスコに移します.
3 ときどきかき混ぜながら,メスフラスコに蒸留水を加え,メニスカスを標線に合わせます.
4 必要ならば,試薬ビンに移して保管します.試薬名,濃度,作成日,作成者などを書いたラベルを付けましょう.

注意事項
 シュウ酸水溶液が口に入ったら直ぐに吐き出して,うがいをしましょう.また,シュウ酸水溶液が目に入ったり,皮膚についたら直ぐに水で洗い流しましょう.
 天秤は慎重に取り扱い,薬品をこぼしたら直ぐに掃除しましょう.はかれる範囲は天秤によって異なります.最大秤量を超過しないように注意しましょう.
 メスフラスコは,はかれる容積が固定されています(例えば,・・,100 mL,200 mL,250 mL,500 mL,1000 mL,・・).メニスカスを標線に合わせるときは,オーバーしないように注意しましょう.