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【研究トピックス】シアノバクテリアの代謝を制御する転写因子の働きを解明(理工学研究科 日原由香子准教授 研究グループ)

2013/05/07

概要
 国立大学法人 埼玉大学[学長 上井喜彦] 大学院理工学研究科・環境科学研究センター 日原由香子准教授らは、シアノバクテリアにおいて代謝制御の鍵となるcyAbrB転写因子の働きを明らかにしました。
 cyAbrB転写因子は、その遺伝子を欠損すると代謝に関連する遺伝子群の発現が大きな影響を受けることなどから、シアノバクテリアの代謝制御に重要な役割を果たしているのではないかと、近年世界的な注目を集めていますが、その細胞内での働きについての詳細は不明でした。
 本研究では、遺伝子操作の容易なシアノバクテリアSynechocystis sp. PCC 6803のcyabrB2遺伝子欠損株について、代謝解析や光合成活性測定を行い、cyAbrB転写因子が糖異化・同化、CO2固定、窒素同化等の各種代謝経路のバランスを取る上で重要な役割を果たしており、栄養条件が変動する条件下での生存に必須であることを世界で初めて解明しました。
 現在、シアノバクテリアの代謝改変により、光合成能を生かして高効率なエネルギー生産・物質生産を目指す国際的な動向が見られますが、cyAbrB転写因子を利用して、細胞内代謝を自由に制御する技術が確立できれば、これらの目的を達成する上での有力な手段となると期待されます。実際、日原准教授らは本研究の成果に基づき、cyabrB2遺伝子欠損株においてグリコーゲンとして蓄積している炭素を脂肪酸および油脂生産に利用するための代謝改変に着手しています。
 本研究は、JST 戦略的創造研究推進事業 個人型研究(さきがけ)研究領域「藻類・水圏微生物の機能解明と制御によるバイオエネルギー創成のための基盤技術の創出」(研究総括:松永 是 東京農工大学 学長)における研究課題「グリコーゲンから油脂へ:シアノバクテリア変異株の代謝改変」の一環として行われました。本成果は、2013年4月15日(月)、米国の科学雑誌Plant Physiologyのオンライン速報版で公開されました。

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